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中国のスマートフォン製造大手シャオミ(小米科技)が、2020年に日本進出を計画していることがわかった。日本経済新聞が4日付で報道した。
同社は9月、「Xiaomi Japan」としてツイッターに公式アカウントを開設しており、日本市場への参入も近いとみられていた。4日夜には、同社の製品マーケティングディレクター臧智淵氏が「中国版ツイッター」と呼ばれる微博(Weibo)で日本進出を事実と認めている。
昨年、シャオミはNTTドコモと無線通信技術に関する必須特許のグローバルライセンス契約を締結した。これに関しても、業界内では当初から日本進出の布石とみられていた。
中国国内市場では「四大メーカー」と位置付けられているシャオミだが、同じく四強に数えられるファーウェイがほぼ独り勝ち状態となる中、OPPOやvivoとの板挟みに遭い、国内市場での立場は弱まりつつある。
米市場調査会社カナリスの先月30日付のデータによると、今年第3四半期の中国のスマートフォン市場ではファーウェイが42.4%のシェアを占め、年成長率は66%に達している。対してシャオミは1年前の13.1%から9%にまでシェアを下げており、出荷台数でも前年同期比33%減となっている。国内大手メーカーとしては最大の下げ幅だ。
しかし、シャオミはすでに海外市場で活路を見出し、急速に成長を遂げている。
香港の調査会社カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチによると、今年第3四半期、シャオミはインド市場で26%のトップシェアを握っているほか、出荷台数でも創業以来の最高記録を打ち立てたという。カナリスのデータでは、シャオミは今年第2四半期、欧州市場での販売台数が450万台に迫り、同市場で最大の伸び幅となる前年同期比48%を達成した。欧州はシャオミにとってはインドに次ぐ第2の海外市場となっており、将来的にはインド市場と同水準にまで成長する可能性もある。
同社はすでに80以上の国・地域に進出しており、うち半数で上位5位圏内のシェアを獲得している。インド市場ではすでに7期連続で出荷台数が首位を記録。今年上半期における海外市場での売上高は前年同期比33.8%増の386億元(約6000億円)で、売上高全体の4割以上を占めている。
そのシャオミが次にターゲットとしたのが日本だ。
ただし、中国メーカーの日本進出は困難を極めている。米調査会社IDCによると、今年第2四半期における日本市場のシェア首位は37.8%を占めるアップルで、中国勢のファーウェイ、ZTE(中興通訊)、OPPOはランク圏外となっている。
閉鎖的な消費市場、ローカルブランド信仰、高齢化社会と、日本市場は海外企業にとっての難関が多い。
シャオミは昨年、韓国の二大通信事業体と同社のサブブランド製品の販売に関し提携している。これは韓国が日本と同様、モバイル端末の販売を通信事業者が主導していることに起因しており、同社が日本に本格的に進出する前に韓国で叩き台をつくるためではないかと業界内では憶測を呼んでいた。
(翻訳・愛玉)
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