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中国では4日に終了した春節(旧正月)8連休が行楽のピークとなった。データによると、同期間の国内旅行者数は延べ5億100万人に達し、中でも氷雪観光が高い人気を誇った。
2024年10月発表の「中国氷雪産業発展研究報告(2024)」によると、24年の国内の氷雪産業規模は9700億元(約20兆円)に達し、25年は1兆53億元(約20兆9000億円)まで成長すると見られている。各地はウインタースポーツをけん引役に氷雪経済の質の高い発展を推進しており、国内の氷雪経済規模は27年に1兆2000億元(約25兆円)に、30年には1兆5000億元(約31兆2000億円)に達すると見込んでいる。
国家体育総局のデータによると、中国のウインタースポーツ施設数は過去5年間、増加傾向にある。23年末には前年比16%増の2847カ所に達し、その多くが雪の少ない南方地域に設置されている。
ウインタースポーツブームが高まるにつれて、氷雪観光や氷雪文化、氷雪装備・設備の消費が活況を呈している。氷雪観光を例にすると、24年の氷雪シーズンにおける国内氷雪レジャー観光客数は前年同期比38%増の延べ3億8500万人に達し、売上高は50%増加した。
氷雪観光の人気都市としての地位を確立した黒竜江省ハルビン市は、24年の氷雪シーズンに前年同期の4倍となる延べ8700万人余りの観光客を受け入れ、観光収入は6倍の1248億元(約2兆6000億円)に上った。折しも冬季アジア大会が開幕し、さらなる氷雪経済の盛り上がりが予測される。
グッドニュースはまだある。中国政府は東北地域における氷雪経済の質の高い発展を促す施策を打ち出した。氷雪観光市場の開発強化や地方の氷雪デー・氷雪休暇の設定、航空路線や便数の増設、トランジットビザ免除政策の適正化などが含まれ、国内外からさらに多くの観光客を呼び込もうとしている。
中国の氷雪設備・装備産業も、第5世代移動通信システム(5G)や人工知能(AI)、仮想現実(VR)などの技術に支えられ発展が加速。スキーの滑走データを収集、分析できるインソールや、5時間の発熱機能を持つ雪地用スポーツシューズ、家の中でスキー体験ができるVRマシンなどが登場した。【新華社南京】
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