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共同通信社の報道によると、ファーウェイは来年日本で開催される東京オリンピック・パラリンピックを見据え、5G(第5世代移動通信システム)に対応したスマートフォンを日本市場でも複数販売する予定であると発表した。
ファーウェイ事件の後、日本の通信大手各社は同社のスマートフォンの販売を延期したため、日本市場でのシェアは縮小した。調査会社の米Strategy Analyticsのデータによると、ファーウェイの今年第2四半期における日本シェアは約3.3%で、昨年同期の5.9%を下回った。日本の通信大手三社であるKDDI、ソフトバンク、NTTは、今年8月よりファーウェイのスマートフォンの販売を再開している。
ファーウェイは日本での5Gスマホの販売により、日本市場での劣勢を巻き返したい考えだ。アップルのスマートフォンは日本で5割のシェアを握っているが、5G対応iPhoneの登場は来年9月以降になる。そのため、他の携帯メーカーにとっては勢力拡大にうってつけの空白期間となると予想されており、ファーウェイも5G携帯により市場シェアの引き上げを狙う。
来年2020年には5G対応機種への買い換えピークが到来し、出荷量の爆発的な増加が見込まれる。ファーウェイは現時点で「Mate20 X 5G」「Mate 30 5G」「Mate X」などのハイエンド5G対応機種を中国国内で複数発表しており、最低価格は4999~16999元(約7万8000~26万3000円)と幅広い。IT専門調査会社IDCのデータによれば、今年第3四半期の中国での5G対応機種の販売状況を見ると、他社に先立ち3000元代(約4万7000円)の機種をリリースしたvivoの販売台数がトップとなっている。5Gスマホをめぐる販売合戦の初期段階では、手の届きやすい販売価格が売れ行きを決める重要要素となっている。
今後、5Gスマホ市場での競争が本格化するにつれ、ファーウェイの技術、販売チャネル、ブランド力での優位性が際立ってくるだろう。同社はGSM/CDMAデュアルモードを最速でサポートしたほか、自社開発のSoC「Kirin 990 5G」では世界で初めて5Gモデムを内蔵した。また革新的な形状の折りたたみスマホをローンチし、ユーザーの選択肢をさらに広げている。
複数のデータが示すとおり、ファーウェイの第3四半期の国内市場シェアは25%以上と圧倒的な優位性を築いており、この点が同社の5Gスマホ合戦における追い風になるとみられる。とはいえ、海外市場で発売するアンドロイド携帯のGMS(Google Mobile Services)サポート再開が、同社の5Gスマホの販売を左右することは間違いない。
(翻訳・神部明果)
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