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2019年11月26日、北京で「36Kr未来城市峰会」 のイベント「有限と無限の進化」が開催された。その際に、インキュベーションプラットフォームの「CONTEXT LAB(場景実験室)」の創業者呉声氏が、都市の空間と持続可能な運営について、講演を行った。
現在、複合的な空間や、都市部の変革をめぐって様々な提案が行われ、続々と新しいブランドが作られている。呉氏はこれらの現象を都市空間とコミュニティについて思考した結果だと理解している。
一方、コミュニティというものは社交の場なのかそれとも小型の社会なのかについて、呉氏とそのチームは、大手業者12社の運営理念を研究した結果、多くの空間とコミュニティのコンセプトが空疎なスローガンに過ぎないことに気付いた。
新しいコミュニティを代表とする新しいビジネスは、新しいコミュニティ生活を構築できるのか。
「新しいコミュニティというのは、管理会社がまとめて売り出すようなものではなく、文化や、自覚的かつ日常的な美的感覚に基づくものでなければならない。日常生活で繰り返し利用される機能があり、ただのインスタ映えのための場所ではない」と呉氏はいう。都市の開発者が人を中心とする方針を実践して価値を創出することが大事だということだ。
空間への美意識が「美術館ブーム」によって変わった
ここ数年、中国のデベロッパーは有名建築家の作品かどうかということを重要視する傾向がある。呉氏は、たとえ巨匠を起用しても、必ずしも成功したコミュニティが作られるわけではないと考える。空間、都市、コミュニティが個人の教養の向上、消費様式の進化およびデジタル技術の更新に繋がっているのかどうかが大事だという。
呉氏は都市の開発者に、新しい理念やスローガンに惑わされないようにと呼びかけている。居住シーンのリノベーションは、日常生活と街自体の特徴に基づき、具体的かつ誠実な気持ちで行うべきだと言う。
しかし、それは本当に実現できるのか。今の都市の開発者は今時の若者を十分に理解できているのか。
ファッションやニューモードといえば、東京の渋谷やフランスのパリを連想する。しかし、それは決して渋谷やパリにしかないものではないと呉氏は考える。美術館ブームが空間のリノベーション方法を再構築し、若者が好きなアンティーク風や中国風のスタイルがAIoTと融合しつつある中、建設者は消費者の美的センスの進化に合わせて建設やデザイン能力をレベルアップすべきだという。
スマート技術の進化が都市の運営効率をレベルアップ
過去12カ月で、呉氏とその運営チームは中国で12棟のオフィスビルを見学し、研究プロジェクトを遂行した。その結果、スマートビルディングの要件を満たしているのは、マイクロソフトの北京本部ビルだけだったという。
呉氏は、今後のビル管理サービスにAIを導入すべきだと主張し、スマート技術を活用して日常生活の小さなトラブルを解決することが期待されるという。
居住に相応しい空間は住む人に新しい都市の息吹を感じさせる場所で、デジタル化した都市生活は、都市に住む人々に絶えずにサプライズを与え、日常生活に幸福感を与えられる場所であるべきだと呉氏は語っている。
(翻訳:小六)
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