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新型コロナウィルス肺炎の感染が拡大し、中国では自宅に籠り続ける生活が目下の話題の種だ。多くの人が運動不足による体重増加という現実に直面し、如何にして自宅で身体を動かすかに関心が集まっている。フィットネスジムに通うという選択肢もあるが、通うのが面倒だったり、高額な会費がネックになったりする人も多いだろう。
近年、家庭向けフィットネス市場が徐々に伸びている。フィットネスを手がける中国企業「青橙科技」がまとめた「2018~2019年フィットネス業界白書」によると、中国では2018年に3099軒のフィットネスジムが閉店した。同年、家庭向けフィットネス機器の市場規模は世界で19億2000万ドル(約2100億円)に達しており、2025年末には60億6000万ドル(約6800億円)にまで伸びると予想されている。2019年から2025年までの6年間のCAGR(年平均成長率)は15.5%との推算だ。
「家庭向けフィットネス市場」が包括する範囲はトレッドミルやクロストレーナー、エアロバイクといった高額で大型の機器類に限らない。インターネットや通信技術、あるいはVR(仮想現実)といった最新技術のおかげで、専用機器に頼らずとも自宅で汗を流すことは可能になった。「FightCamp」もこうしたサービスの一つだ。
FightCampは自宅でボクシングトレーニングプログラムを受講できるサービスだ。グローブなどの装備にセンサーを搭載し、パンチの回数などトレーニング内容を記録して数値化する。データはモニター上にフィードバックされ、トレーナーによる指導と合わさって、適切なアドバイスを導き出す。また、有料のトレーニングメニューも選択できる。
必要装備一式はサンドバッグ、グローブ、トレーニングマットのみ。あとはスマートフォンかテレビをモニターとしてトレーニングデータの確認を行い、トレーナーのライブレッスンも受けられる。同社は運動識別アルゴリズムも開発し、腕立て伏せや縄跳びなど他のトレーニング動作もトラッキングができるようになった。
主な収益源はデバイスの売り上げと受講料だ。デバイスは一式995ドル(約11万円)で、アプリの定額利用料(受講料)が月49ドル(約5500円)だという。
FightCampはボクシングに特化したサービスとはいえ、事業モデルとしてはそれほど目新しいものではない。2012年、米国ではトレーニングバイクを中心とした「Peloton」が登場し、コンテンツ、ストリーミング配信によるサブスクリプションサービス、ハードウェアを融合させたエクササイズサービスを展開している。昨年9月にはナスダックに上場し、家庭向けフィットネス企業の時価総額としては史上最高値をつけた。
Pelotonに続き、最新のテクノロジーを導入するフィットネス企業がそれぞれ独自の分野で好成績を上げている。デジタルフィットネスマシンを使ったパーソナルトレーニングを提供する米「Tonal」、鏡を使ったバーチャルフィットネスを提供する米「Mirror」、ユーザーの栄養管理を支援する米「MixFit」などだ。次世代通信規格5Gが大規模に普及すれば、フィットネス用デバイスのメーカーも没入型VRトレーニングコンテンツなどを提供するようになるだろう。
※アイキャッチ画像はFightCamp公式サイトより
(翻訳・愛玉)
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