「世界のネットユーザーの5人に1人が中国人」 コロナ禍で「巣ごもり経済」を加速

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中国インターネット情報センター(CNNIC)が先月29日、第46回「中国インターネット発展状況統計レポート」を発表した。今年6月時点で中国全土のネットユーザーは9億4000万人に達し、世界のネットユーザーの5人に1人が中国人という結果となった。

同レポートによると、中国では今年3月から6月までにネットユーザーが3625万人増加し、インターネット普及率は67.0%に達した。スマートフォンを介したモバイルインターネットのユーザーも9億3200万人に達し、今年3月から6月までに3546万人増加した。ネットユーザーの99.2%はスマホ経由でインターネットを利用している。

今年3月に発表された第45回レポートと比較すると、オンラインショッピング、オンラインゲームおよびデリバリーサービス、オンライン教育などの業種で顕著な変化がみられた。

新型コロナ禍に端を発する「巣ごもり経済」がモノ消費のオンライン化を推進している。今年6月時点でオンラインショッピングのユーザーは7億4900万人に達し、3月から3912万人増加した。ネットユーザーの79.7%がオンライン通販を利用している。中国は2013年から7年連続で世界最大のオンライン小売市場だ。

中でもライブコマースの伸びが最も顕著で、経済振興の新たな起点となっており、今年上半期における新業態の代表格といえる。今年6月時点でライブコマースのユーザーは3億900万人に達し、3月から16.7%伸びた。

新型コロナ禍で好調だったのはオンラインゲームとデリバリーサービスも同様だ。

巣ごもり期間の娯楽としてさらに人気を伸ばし、オンラインゲーム業界は売上高と企業数の双方で伸びた。今年6月時点でオンラインゲームのユーザーは5億4000万人で、3月から805万人増えた。ネットユーザーの57.4%がオンラインゲームを利用している。

デリバリー関連業界では今年上半期、一時的な落ち込みを経てV字成長を遂げている。第1四半期にはフードデリバリーの需要が落ちたが、第2四半期に入ると伸びに転じた。今年6月時点でデリバリーサービスのユーザーは4億900万人に達し、3月から1124万人増えている。

オンライン教育業界では全く逆の傾向がみられた。今年第2四半期に入り新型コロナの感染状況が落ち着きをみせると多くの学校で段階的に授業が再開し、オンライン教育の利用者は微減している。今年6月時点でオンライン教育のユーザーは3億8100万人で、3月から4236万人減った。それでも今年上半期には中国全土で2億8200万人が学校の授業をオンラインで受講し、教育のIT化がより一段と進んだ。今後はオンラインとオフラインの融合が業界成長の方向性となってくるだろう。

インターネットの普及がさらに進み、農村部と都市部のインフラ格差も縮まっている。今年6月時点で農村部のインターネット普及率は52.3%で、3月から6.1ポイント上がった。

結果としてネットユーザーの教育水準も下がっている。学歴でみると、ネットユーザーのうち大卒以上は10%に満たない。今年6月時点でネットユーザーに占める中卒者は40.5%、高卒者(職業技術専門校などを含む)は21.5%、短大卒者は18.8%、大卒者(学部卒)以上は8.8%だった。

インフラ資源については、IPv6(インターネット プロトコル バージョン6)の普及事業が顕著な成果を上げており、今年7月時点でIPv6アドレスの割り当て数は14億4200万に達している。また地域ドメイン「.cn」の登録総数は2304万で、昨年末より2.8%増えている。(翻訳・愛玉)

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