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ファーウェイが10月30日、製品発表会でスマートカーのフルスタックソリューション「HI」を発表した。HIは、新しいコンピューティング・通信アーキテクチャー、5大スマートシステム(自動運転、スマートコックピット、スマートEV、スマートコネクティビティ、自動車用スマートクラウド)、LiDAR、AR-HUD(拡張現実ヘッドアップ ディスプレイ)などの部品を提供する。
このほか、車載スマートディスプレイも発売予定だ。スマートディスプレイは自社OS「Harmony(鴻蒙)OS 2.0」を搭載し、音楽、動画、通話、ゲームなどスマートフォンの大部分の機能が使用できる。
フルスタックのソリューション
公式情報によると、HIは3大コンピューティングプラットフォーム(自動運転、スマートコックピットとスマート車両制御)、およびそれぞれに対応する3大OSを提供する。
そのうち、スマートコックピットには独自開発のコンピューティングプラットフォーム、コックピット向けHarmony OSを採用。例えば、AR-HUDは通常のフロントガラスを70インチのハイビジョンパネルに変身させる。HIスマートコックピットは視覚認識能力、言語理解能力とAI技術を備え、自然言語による対話が可能だ。
HIは、スマートカーにまつわるほぼすべてのソリューションを提供する。
L2+~L4レベルの自動運転に対応するほか、スマートEVは0~100km/h加速時間が3秒で、10分の充電で200キロ走行できる。
同時に、冗長設計の2モーター、電池の異常を知らせる早期警報機能は安全運転を支える。情報セキュリティ対策も万全だ。
「自動車は製造しない」と重ねて言明
2014年にファーウェイは正式に自動車分野に参入したが、輪番董事長の徐直軍氏は何度も「自動車は製造しない」と強調している。徐氏は「将来自動車産業の価値と関連企業の70%は車体やシャシーなどの従来の分野以外が占める」とみているが、それはファーウェイが自動車の最も価値が高い部分を重視し、自動車業界での発言権獲得を狙うことを暗示している。
今回の発表会では、すでに150車種がファーウェイの車載スマートシステム「HiCar」を搭載していると明らかにし、2021年には搭載台数が500万台になるとの予想を示した。
しかし、ファーウェイの前途が順風満帆という訳でもない。スマートカー分野を狙う企業はほかにもアリババ、アップルとGoogleがいる。
現在、中国自主ブランド自動車メーカー「上海汽車集団(SAIC MOTOR)」、「吉利汽車(Geely Automobile)」、「長安汽車(Changan Automobile)」は、バイドゥ(百度)、アリババ、テンセントなどの大手IT企業と合弁会社を設立し、自動運転、スマートコックピットなどを展開している。
スマートカーはすでにライバルのひしめくレースの様相を呈している。
(翻訳・二胡)
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