従来のピアノにAIを搭載 スマートディスプレイでオンラインレッスンも、中国新興開発

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従来のピアノにAIを搭載 スマートディスプレイで多機能のオンラインレッスンも、中国新興開発

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中国教育部のデータによると、2019年の中国の音楽教育の市場規模は約920億元(約1兆4000億円)で、2020年は998億元(約1兆5000億円)になると予測されている。今後も約8%の成長速度を保つという。

「森蘭信息科技(SUNLAND INFORMATION TECHNOLOGY)」は、この急成長する市場を狙う、スタートアップの一つだ。2014年に設立された同社は、スマートピアノと音楽教育を主要事業としている。主な製品は「FIND」ブランドのスマートピアノと、それを使った音楽教育プログラムだ。

スマートピアノとは

FINDは、従来のピアノにAIなどの最新技術を搭載したものである。森蘭信息科技は、オンライン授業、自動演奏、演奏の録音、演奏ミスの指摘、譜面検索など20以上の機能を持つピアノ用のOSを開発。楽譜はデフォルトで入っているもののほか、これらの機能に対応するものも随時更新されている。

森蘭信息科技はピアノのハードの開発も進めている。現在電子ピアノのプロトタイプが完成しており、独自開発のCPUと電子音源を持ち、100以上のセンサーを搭載している。演奏者の鍵盤タッチの力加減を感知し、本物のピアノに近いタッチになっている。

オンラインマンツーマンレッスンの様子

最大の特徴は、鍵盤の上に4Kディスプレイとウェブカメラがあることだ。オンラインレッスンにおいて、教師側の演奏時に手の動きがディスプレイにリアルタイムで表示され、ディスプレイ上の鍵盤のサイズはその下にある鍵盤と全く同じだ。生徒は教師の手の動きをそのまま真似すれば、曲が弾けるようになる。

ディスプレイは動画通話用にも使うことができる。また、ディスプレイに楽譜を表示させれば、ウェブカメラが演奏中の指の動きを楽譜と比較し、ミスを指摘したり、より適切な指使いの提案をしたりすることができる。

オンラインレッスン+AI練習指導

少人数クラスの様子

自社開発のソフトとハードを使い、森蘭信息科技は音楽教室などと提携し、オンラインレッスン+AI練習指導というビジネスモデルを確立させている。

ピアノのレッスンは、教師が基本を教える授業と、反復練習の2つのパートからなる。現在中国でサービスを展開しているピアノのオンライン音楽教育は、後者の練習指導がほとんどだ。練習指導のほうがより標準化しやすいためだ。それと比べ、基本授業は教師と生徒の個性のすり合わせが必要となり、標準化が非常に難しい。

この難関に挑んだ森蘭信息科技は、国内外の音楽家、有名教師とプログラムを共同開発。10年かけてようやくサービスとして提供できるレベルになった。標準化されたプログラムであるため、2年以上の教師経験があれば、このプログラムを使ったレッスンを問題なく行うことができる。また、1人で対応できる生徒数も増え、子供なら1対6、中小学校の音楽授業なら1対48でレッスンすることが可能だ。

レッスン体験店

同社の製品やサービスは客単価が高く、量産化が難しいため、個人向けの販売は伸びづらい。そのため、同社は今年から中小学校向けにピアノレッスンを開始し、現在100以上の学校と提携している。また、大都市では体験店を開き、オンラインレッスンの体験と、ピアノの販売を行っている。こうした店舗は今年の年末までに500店になるという。(翻訳:小六)

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