寺庫SECOOのCEO李日学:京東JD.com、天猫Tmall、 アマゾンがすべて高級ブランド品業界に参入してこそより十分な競争に

コア内容:

■ 寺庫SECOOと京東JD.comはサプライチェーン、インターネット流量のインターフェース、金融、及び物流体系などで密接なパートナーシップを結ぶ。

■ 1.75億ドルの投資は期間三年の転換社債で、取引完了後、L Catterton Asiaと京東JD.comは合わせて寺庫SECOOの5%の株式を持つことになり、同時に寺庫SECOOの取締役を一名、オブザーバーを一名任命できる権利を獲得する。

■ 寺庫SECOOは高級ブランド品カテゴリに位置づけられるが、ベンチマークとされる企業はずっとアメリカン・エキスプレスとミシュランである。

過去一年、寺庫SECOOのトップニュースは、ほとんどすべてアメリカのナスダック上場か、世界唯一の高級ブランド品インターネット通販になったことにまつわるストーリーに関連して展開されるものだった。

今回広く業界の注目を集めたのは、京東JD.comとL Catterton Asiaが合意した1.75億ドルの融資である。

中国の高級ブランド品インターネット直販カテゴリで、寺庫SECOOはこれまでずっとトップの座を占めてきた。しかし、業界内では、総合インターネット通販であるアリババ、京東JD.comこそが、寺庫SECOOの真のライバルであると見られている。今回の寺庫SECOOと京東JD.comの提携は、業界のツートップの真っ向勝負をあきらめたようであり、より省エネな手法で相手の強みを直接あるいは間接的に寺庫SECOOに反映させようとしている。

これについて李日学が出した回答は、京東JD.com、天猫Tmall、さらにアマゾンまでもすべて高級ブランド品業界に参入し、市場にもっと多くの大手が参入してこそ、競争がより十分でさらに価値あるものとなるというものだ。

「我々の目標はより多くのパートナーと一緒に高級ブランド品マーケットをより大きく、より整ったものにすることであって、他のライバルの参入によって自分たちの戦略や戦術を変えることではない。」

寺庫SECOO創業者兼CEO李日学は36Kr.のインタビューを受けた時に、京東JD.comと
L Catterton Asiaからの1.75億ドル融資の詳細、目下の競合ライバル及び会社の発展方向なども語った。

京東JD.comとの提携は偶然ではない

7か月前、第一財経インタビューを受けた時に、李日学は寺庫SECOO上場成功で必ず感謝しなければならない会社は京東JD.comであると語った。

2017年6月22日、寺庫SECOOが上場する三か月前、京東JD.comは3.97億ドルを投入して世界最大高級ブランド品インターネット通販プラットフォームFarfetchの株主となった。その後、李日学に「あなた達も困ったね、今回は京東JD.com争わないといけない」と言う人が絶えなかった。しかし彼の態度は、「よかった。京東JD.comがFarfetchをM&Aしたのは高級ブランド品ではうまく行っていないからだ。」というものだった。

7か月後、寺庫SECOOと京東JD.comは同じラインに立つことになった。7月9日、寺庫SECOOは京東JD.com、L Catterton Asiaと合意に至ったことを正式に発表した。今回の提携により、寺庫SECOOは1.75億ドルの投資を獲得する。

今回の京東JD.comとの提携目的について李日学は、消費者の高級ブランド品に対する多様化したご要望にお応えし、より良い高級ブランド品の購入体験を提供するためであると表明している。寺庫SECOOと京東JD.comはサプライチェーン、インターネット流量のインターフェース、金融及び物流体系などで密接なパートナーシップを結ぶことも明らかにした。

実際のところ、京東JD.comにも自前の高級ブランドビジネスがあるが、ファッションカテゴリで何度も壁にぶち当たる状況を変えることができていない。京東グループ上級副総裁・京東ファッションライフ事業ユニット総裁 胡勝利の話によると、寺庫SECOOと京東JD.comは将来ボーダレスリテールの分野でより幅広い提携の可能性を持っている。

具体的には、寺庫SECOOは京東JD.comがボーダレスリテールを通じてオフライン店舗での体験向上を推進することで、より多くのブランドの販売権を獲得し、インターネット流量インターフェースをオープンにする。京東JD.comも寺庫SECOOの助けで自社のファッションブランドイメージを向上させ、高級ブランド領域への次の一歩を踏み出しやすいようにすることが必要だ。李日学は京東JD.comの経営経験と業務の強さは、寺庫SECOOが中国で、さらにはグローバルに高級マーケットサービスを拡大し深化させる助けになると述べた。

今回の提携のもう一つの投資者であるL Catterton Asiaはフランスの高級ブランド品の巨頭LVMHが立ち上げたアジアプライベートファンドである。留意すべき詳細は、1.75億ドルは期間三年の転換社債である。京東JD.comとL Catterton Asiaは共に金額175,000,000ドルの、幾らかのAタイプ普通株への転換が可能な株式を購入した。

L Catterton Asiaは今回50万株の寺庫SECOOアメリカ預託株(ADS)を共同購入した。この債権は寺庫SECOOサイトのAタイプ普通株に転換することができ、利息は取引完了後の三年目まで8%の年成長率を維持する。

取引はもうすぐ完了する見込みで、その時には、L Catterton Asiaと京東JD.comは寺庫SECOOの5%の株を保有し、同時に寺庫SECOOの取締役を一名とオブザーバー一名を任命できる権利を獲得する。

巨頭が全て参入してこそ、より十分な競争に

中国の高級ブランド品インターネット直販では、寺庫SECOOはこれまでずっとトップの位置に君臨してきた。しかし、業界内では、総合インターネット通販であるアリババ、京東JD.comこそが、寺庫SECOOの真のライバルであると見られている。

寺庫SECOOは2017年9月22日にアメリカのナスダックで上場した。上場の前後数か月に、中国高級ブランド市場は新プレイヤー アリババと京東JD.comを迎えた。京東JD.comはFarfetchの株価を購入し、全額出資で高級ブランド品サービスプラットフォームのTOPLIFEを開発をした。一方でアリババは天猫Tmall高級ブランド擬似APP Luxury Pavilionをオンラインにして、高級ブランド品のオンラインセレクトセールスを開始した。

巨頭の参入に対し、李日学は自分は不安を感じるところか、かえってもっとやる気が出たと言う。彼からすると、高級ブランド品市場は現在分散気味で、ユーザーがネットでハイエンドの消費財を購入する比率はまだ小さいゆえ、たくさんの可能性に満ちている。マーケットに巨頭が参入してこそ、競争がより十分で、より価値のあるものとなる。

「今では、京東JD.com、天猫Tmall、アマゾンはすべて高級ブランド品業界にチャレンジしている」。李日学の目標は、多くのパートナーと一緒に高級ブランド品マーケットをより大きく、より整ったものにすることであって、他のライバルの参入によって自分たちの戦略や戦術を変えることでなない。

寺庫SECOOのライバルに関して李日学は、寺庫SECOOは高級ブランド品カテゴリに位置づけられるが、ベンチマークとされる企業はずっとアメリカン・エキスプレスとミシュランであると言う。アメリカン・エキスプレスは世界最大の旅行サービス及び総合財務、金融投資及び情報処理のグローバル企業で、ミシュランは飲食業界を専門レビューするフランスの権威ある鑑定機関である。

「この二社は共にサービスの標準化を極限まで徹底した企業である。それで、寺庫SECOOも絶対に製品を単純に売るプラットフォームでなく、ハイエンドのセレクトサービスのプラットフォームである。」

しかし、「どの企業にもその企業の時代がある。最大のライバルは、やはり自社である。」と李日学も率直に話した。

株価の低迷は一時的なもの

2018年1月22日、カルティエの親会社であるリッチモンドグループは28億ユーロで、イタリアの高級ブランドインターネット通販グループであるYoox Net-a-Porter(YNAP)の残りのすべての株を購入した。取引完了後に、YNAPはミラノ証券取引場から上場廃止した。ここに至って、世界中の公開資本マーケットで、寺庫SECOOは唯一の高級ブランドインターネット通販企業株となった。

しかし、これはウォール街の投資家が寺庫SECOOという高級ブランド品インターネット通販領域の「唯一株」を特別優遇をすることを意味しているわけではない。実際、寺庫SECOOは13ドルの初値でアメリカのナスダック市場に上場した初日に、株価は23.08%の値下がりをし、最後の終値が10ドルで、その後一か月下落傾向が続いた。寺庫SECOOの投資家であるIDGキャピタルの闫怡勝Yan Yi Shengはかつて寺庫SECOOはマーケットから過小評価されると考えていた。

今日まで、直近の 52週中、寺庫SECOO株価の最高値は14.75ドルに達した。現在は10ドル付近で推移しつつも、上昇を続けている。寄稿日の最終相場では寺庫SECOO株価は10.96ドルを記録し、上昇率9.05%、終値11.01ドルで、0.46%の微上昇だった。

これに対して、李日学は「現在のアメリカ株式市場全体はとても良いわけではなく、株価が不安定なのは正常である。寺庫SECOO株価については、やはり寺庫SECOOが実際の活動を通して体現する」と考えている。

「資本市場はとても予測しにくい。寺庫SECOOはやはり自社をしっかりやって行くとしか言えない。寺庫SECOOの株価は既に徐々に回復中で、マーケットの反応がすべてを説明している。」と李日学は36krに話した。

寺庫SECOOにとって、将来上場廃止しAに戻ることは潜在的な選択の一つなのか?李日学は回答しなかった。

寺庫SECOOの将来戦場

注目すべきことは、中古高級ブランド品リサイクルから起業した寺庫SECOOが今日まで発展し、今や単純に「高級ブランド品インターネット直販会社」と位置づけることはできなくなった。業界改革の寺庫SECOOが「高級ブランド品化」への転向の扉を開くことで、寺庫SECOOライフ、寺庫SECOO名物、寺庫SECOO芸術、寺庫SECOO農業、寺庫SECOO金融など多くの事業ユニットを形成した。

実は、寺庫SECOOの最大の収入源がオンラインモールであるにも関わらず、李日学も寺庫SECOOが高級ブランド品インターネット直販会社と呼ばれることを快く思っていない。

36Kr.comの「なぜ高級ブランド品インターネット通販サイトのレッテルから脱却が必要なのか」との疑問に対しては、「レッテルから脱却するのではなく、自社の向上を目指し続けているのだ。」と李日学は説明した。寺庫SECOOが消費者により全面的で、よりハイエンドのセレクトライフのサービスを提供したいと考え、マーケットも寺庫SECOOのようなプラットフォームを必要としている。

「これは寺庫SECOOの選択というだけではなく、マーケットの選択とエッセンスでもある」と李日学はこのように考えている。

現在、寺庫SECOOは新技術の応用と、ブランドメーカーとのコラボ提携を推進しようと探っている。直近、寺庫SECOOが上海で開催した寺庫SECOO
x Emotionally Unavailableブランド連名新商品発表会では、偽造防止トレサビリティ実現のためにブロックチェーン技術の利用を開始し、今後この技術を商品に応用しようとしている。寺庫SECOOはこれによって高級ブランドカテゴリで最初にこの技術応用を発表した企業となった。

「これ以外に、寺庫SECOOのコア事業領域も、寺庫SECOOインターネット直販、寺庫SECOOスマート、寺庫SECOO金融から、寺庫SECOOインターネット直販、寺庫SECOOスマート、寺庫SECOO金融と寺庫SECOOコミュニティの4つのビジネスユニットに拡充した。」

「単純ではない高級ブランド品こそ高級ブランド品と呼べるのだ」と李日学は語った。

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