インドのiPhone工場で略奪などの暴動 Apple生産拠点の脱中国は困難な道のり

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

大企業注目記事

インドのiPhone工場で略奪などの暴動 Apple生産拠点の脱中国は困難な道のり

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

12月12日、 米Appleの組立サプライヤーである台湾の「ウィストロン(緯創資通=Wistron)」が、インド・ベンガルール近郊のナラサプラに建設したiPhone製造工場で、放火や略奪を含む暴動が発生した。約2万台のiPhoneと、10億ユーロ(約1260億円)を上回る機器および固定資産が破壊されたという。この事件の捜査は現在も続いている。

生産コスト削減や投資リスク分散のため、Appleは組立工場を中国からインドへ移転し始めている。2020年半ばには、Appleが総価値50億ドル(約5184億円)に上るiPhoneの生産ライン6つを、中国からインドに移転する計画だと、インドのメディアが伝えた。今後数年間で、Appleは業務をタブレットやノートおよびデスクトップパソコンなど、スマートフォン以外の製品にも拡張していく計画だ。

Appleはこれまでも産業チェーンの移転を模索してきたが、短期間での目標達成はやはり困難な状況だ。今回の暴動は、インドにおける社会ガバナンスのレベル、作業効率、インフラなどが長期的な制約となっていることを反映している。またIMFによる最新の予測では、新型コロナウイルス流行制御による悪影響を受け、2020年のインドのGDP成長率は史上最低の-4.5%になると見られている。

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連記事はこちら

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録