サムスンが2018年下期にスマートスピーカー発売、シェア獲得はいばらの道

2018年7月24日、海外メディアの報道によると、サムスン電子は今年下期に自社ブランドでスマートスピーカーを発売する模様だ。製品名はMagbee(仮称)で、AI音声アシスタントのBixbyを搭載する。

韓国特許技術情報センター(KIPRIS)によると、サムスンは7月13日に韓特許庁に商標名「Magbee」を申請したとのことだ。そのほか、欧州やアメリカでも同じ商標権を申請した。

スマートスピーカーは、独特なインタラクティブ操作で家庭内をコントロールする中心的存在になる。IoT時代が5G通信とともに到来し、携帯電話以外にインターネットへの入口がさらに多様化する。この状況下で、スマートスピーカーは大企業にとって放ってはおけない分野であろう。アマゾンは2014年、 業界に先駆けてスマートスピーカー「Echo」をリリースし、2015年の出荷量は250万台に、2016年においては520万台に達した。このほかグーグルも2016年11月に「Google Home」をリリースしている。

一方の中国では、スマートスピーカーは2017年に大ブレイクした。各インターネット大手企業、技術系企業が次々と参入してこの業界は注目の的となった。2017年、アリババ(阿里巴巴)が「Tmall Genie(天猫精霊)」をリリース。11月11日の“独身の日”セールで販売台数100万台超えという結果をたたき出した。同年、シャオミ(小米)も「Mi AI Speaker(小愛同学)」をリリース、やはりディスカウント販促で市場に食い込んできた。

世界的に有名なベンチャーキャピタル研究機構・CBインサイツが公表したデータによると、2018年第1四半期における世界のスマートスピーカー市場シェアはグーグルとアマゾンが1位、2位を占めた。続いて3位にアリババ(シェア12%)、4位にシャオミ(同7%)がつけている。

大企業がスマートスピーカー市場に参入する際の最も得意な手法は「価格戦」で、アリババやシャオミに限らずグーグルもこの手法でアマゾンに対抗している。2017年にリリースされた廉価版「Google Home Mini」は、祝祭日に29ドルという低価格で販促を行った。

このような市場に参入しようとするサムスンは、やはり一足遅かった感がある。スマートスピーカー市場でのシェア獲得は困難がつきまとうだろう。海外市場ではアマゾンとグーグルがすでにシェアを獲得している。国内市場においても、韓国最大の携帯電話事業社SKテレコムが2016年に「NUGU」をリリースしており、LGエレクトロニクスも今年になって「LG ThinQ」をリリースした。中国においてもサムスンの携帯電話は連戦連敗という状況下、スマートスピーカーもシェア獲得はすでに厳しそうだ。

新参者であるサムスンには先行者のアドバンテージはなく、価格戦に頼ることもできない。しかもアマゾンやグーグルのような、バックグラウンドとなるインターネットサービスもない。現時点の見込みでは、最後はアップル社のHomePodのように、ただ人目を引きつけ、“気分で買わせる”程度になると思われる。

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