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物流大手順豊(SFエクスプレス)が小売分野で新事業 生鮮食品EC開始

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物流大手「順豊(SFエクスプレス)」がミニプログラム「豊伙台(Fenghuotai)」をリリースした。プラットフォームでは米や麺、油、果物などを販売する。

豊伙台のWeChat公式アカウントでは、同サービスは順豊グループのサプライチェーンプラットフォームで、全国にある順豊のコールドチェーンや農家から直接仕入れるサプライチェーンを活用し、地域の小売店に生鮮食品や日用品のB2Bプラットフォーム、地域での販売ツール、共同配送などのサービスを提供する、と紹介している。

豊伙台ミニプログラムでは、ユーザーの住所によって班長を割り当てる。班長が推薦した新しい班長が加入となると共同運営者になり、推薦者は恒久的に純売上高の1%をインセンティブとして受け取ることができる。推薦する班長が増えれば収入も増える。

順豊にとって、豊伙台が初めての小売業進出ではない。しかし、2010年にECやオンライン決済に参入するも撤退に追い込まれ、2010年以降も高級食材を扱うECやコンビニを展開しているが、期待した効果は得られていない。

2010~2018年、順豊の小売事業の変遷(36krが公開資料をもとに作成)

失敗の原因は、大量出店による損失や偽物商品の混入などの問題があったためだ。

一方で、2020年11月、オンラインとオフラインを融合したニューリテール事業の無人販売設備が5万台を突破した。

順豊創業者の王衛氏は、同事業を立ち上げた年に「将来はラストワンマイルの配送だけではなく、さまざまな業界に進出する」と語っている。

無人販売から地域の共同購入をメインに打ち出している豊伙台まで、順豊の小売事業進出は宅配事業の伸び悩みと関係がある。

2020年10月には宅配事業の伸び悩みについて、競争激化により価格競争に陥り1件あたりの売り上げの低下が指摘されている。

順豊の経営状況報告書によると、2020年12月の宅配サービス件数は8億7000万件で前年同期比48.97%増加したが、1件あたりの売り上げは16.94元(約270円)で、同12.23%低下した。

小売事業進出は、新たな収益源を求めてのことだ。

長年かけて構築したサプライチェーンを活用した豊伙台は、農産物を特色として品揃えに強みがあるが、購入量が多ければ安く販売するモデルでは購入量が少ない消費者には使い勝手が悪い。また、配送のスピードもライバルをしのぐほどではない。

これについて順豊は、現在プラットフォームは運営テスト中だとしている。

東北証券の物流アナリスト羅丹氏は、順豊は長距離配送が強みだが日常的に消費する小売商品の配送には課題があり、ECや小売りで求められる倉庫保管は順豊の苦手とするところだと分析する。

順豊の目前の問題は、豊伙台の運営に自身の強みをどう発揮するかだ。

東北証券の物流アナリスト孫延氏は「倉庫保管や配送のスマート化を進め、ニューリテールや製造業のスマート化に対応することに新たな収益源を求めるべきだ。買収による成長実現も選択肢だ」と話している。

(翻訳・二胡)

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