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家庭向けのファイナンシャルコンサルティングを提供する「小幫規劃(Xiaobangguihua)」は1月25日、シリーズB+で数億元(数十億円)を調達したと発表した。出資を主導したのは「DSTグローバル」のパートナーと「領渢資本(Lingfeng Capital)」で、既存株主のテンセント(騰訊)、セコイア・キャピタル・チャイナ、「藍馳創投(BlueRun Ventures)」も出資に加わった。創業者の徐彬CEOによれば、今回調達した資金はさらなる技術開発やブランド構築に充てられるという。
小幫規劃は2017年の設立以降、4回の資金調達に成功し、調達額は累計4億元(約65億円)を超える。今回リードインベスターを務めたDSTグローバルのパートナーは過去にフェースブック(Facebook)、ツイッター(Twitter)、アリババ(阿里巴巴)、シャオミ(シャオミ)、滴滴出行(DiDi Chuxing)など著名IT企業に投資している。
小幫規劃のビジネスモデルは、保険や資産運用に関するオンライン講座を開き、マンツーマンのコンサルティングを提供して、保険商品の購入につなげるというもの。ターゲットは年収10万~100万元(約160万~1600万円)の新中間層で、コンサルティングサービス料や講座受講料、保険商品のプロモーション料などが主な収入源だ。同社の展開するサービスは保険と投資信託というファイナンスの二大分野をカバーしている。
徐CEOが語る小幫規劃の使命は、一般家庭が効果的にマネープランを作成できるようサポートし、人々がファイナンスの恩恵を受けられるようにすることだという。同社は資産運用に関する知識の普及やテクノロジーの活用によって、人々のファイナンスへのハードルを下げて理解を高め、リスク管理意識を育成してきたほか、多くの一般ユーザーに家庭向けマネープランを提供してきた。現在、ユーザー数は600万人を超えている。
前回の資金調達以降、事業面で多くのアップデートが行われた。
前回の資金調達以降、事業面で多くのアップデートが行われた。
小幫規劃の完全子会社「小幫保険経紀」は全国レベルの保険業許可証を取得しており、利用者側に立ったコンサルティングサービスを提供している。小幫規劃が独自開発したサービスシステムをベースにサービスを提供し、これまでにユーザーが獲得した保障限度額は累計2300億元(約3兆7300億円)以上に達する。サービス全体はIT化、デジタル化からスマート化へと移行した。保険プランナーがシステムツールを活用することでサービス効率が従来の10倍以上に向上したほか、全サービス記録のトレースが可能になり、自動チェックシステムを組み合わせることで、規模を拡大してもコンプライアンスに沿った質の高いサービスを保てるようになった。
もう一つの主力事業は、登録生徒数300万人を超える傘下の金融教育ブランド「小幫商学院」だ。資産運用に対する人々の関心が高まるにつれて、業界内では数多くの金融教育企業が現れてきた。しかし大部分はサービス周期の短い買い切り型レッスンで、コモディティ化も激しいため、生き残るには他社との差別化が不可欠だ。小幫商学院の最大の特色は、ユーザーのニーズに合わせて継続的に情報交換ができる点だと徐CEOは語る。「昨年、小幫規劃アプリにコミュニティー機能が追加された。学習や資産運用の中で疑問にぶつかったとき、コミュニティー内で情報をやり取りすることができる。既存ユーザーの月間継続率は80%だ」
今回の資金調達後は、サービス効率と品質の向上、コスト削減を進めるため引き続き技術面で資金を投入し、多くの家庭向けに長期的で専門的なマネープランを提供していきたいとしている。
(翻訳・畠中裕子)
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