デザイン×テックの「Tezign(特賛)」、テマセクやソフトバンクから資金調達

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企業にデジタルコンテンツ管理プラットフォームを提供する「特賛(Tezign)」がシリーズC2で資金を調達した。リード・インベスターはシンガポールの政府系投資会社「テマセク・ホールディングス(Temasek Holdings)」、コ・インベスターは「独秀資本(Unicorn Capital Partners)」「鄭志剛C資本(C Ventures)」「ソフトバンク・チャイナ・ベンチャーキャピタル(軟銀中国)」、さらに「セコイア・キャピタル・チャイナ(紅杉資本中国基金)」などの既存株主も今回の出資に参加した。

これに先立ち、特賛は昨年8月にセコイア・キャピタルがリード・インベスターを務めるシリーズC1で資金調達を行っている。これまでにシリーズCで調達した資金は合計1億ドル(約110億円)に達した。

今回調達した資金は、製品の研究開発、データ管理、インフラ技術に重点的に投入される。人材拡充にも力を入れており、華南オフィスの設立も進める。特賛はデジタルアセットの管理をプラットフォーム化し、中型~大規模企業に対して、プラットフォーム構築やインテリジェントコンテンツの作成、コンテンツの活用などのサポートを行っている。

特賛は2015年に設立され、自らを企業のクリエイティブ資源を生み出すためのデジタルインフラとして位置づけ、企業に対してクリエイティブ資源の提供、管理、最適化などのサービスを行っている。コアメンバーのうち、範凌CEOはハーバード大学の設計学博士、共同創業者の王喆氏はコロンビア大学のコンピュータ修士、楊振則総裁は広告マーケティング業界で16年以上のキャリアを持っている。

同社はCMGO(クリエイティブ、管理、生成、最適化)を中心としたプラットフォーム製品体系を構築

昨年8月のシリーズC1に引き続き、間をあけずにシリーズC2での資金調達となったが、事業も着実に成長している。

2020年のビジネスを振り返り、範凌CEOは「2020年のもっとも大きな進歩は、製品に関してもマーケットに関しても、より広く深く業務開拓が進み、各業務間の連携が非常にスムーズになって来たことだ」と語った。

設立当初の事業は、企業のクリエイティブニーズに合わせてデザイナーと企業をマッチングすることだったが、現在すでにCMGO(クリエイティブ、管理、生成、最適化)を中心としたプラットフォーム製品体系を構築している。

CMGOのCはクリエイティブプラットフォーム、Mはコンテンツデータ管理プラットフォーム、GはAIによるコンテンツ生成プラットフォーム、OはAIによるコンテンツ配信最適化プラットフォームを意味する。企業のコンテンツ生成からデータフィードバックによる最適化に至るまで、全てのプロセスに対応している。

特賛はこの方向性に沿って製品を発展させており、各製品では多くの機能がアップデートされている。その中でも特にマーケットの需要に応じて、コンテンツデータ管理プラットフォームをより体系化し、デジタルアセットマネジメント(DAM)ツールとしてより多くの場面で活用を提案し、製品の国際競争力を強化することを目指している。

範凌CEOは、2020年に企業のデジタル化が急速に加速し、顧客とのやり取りの中でデジタルアセットマネジメントの重要性が急速に高まっていることを実感したと語る。新型コロナの流行期間中、コンテンツをリリースするプロセスはオンラインに移行し、オンラインで共同作業やリリースが行われるようになってすでに1年がたつ。これからもそれが常態になっていくだろう。

同社がサービスを提供する中型~大規模企業は、消費者に直接リーチできるパブリックトラフィックを重視する傾向が強くなっており、差別化したマーケティングを行うにはコンテンツプラットフォームによってマーケティング効率を高める必要がある。そのためにはデジタルアセットマネジメントが必須となる。

データ提供:特賛

このようなニーズに応えるために特賛は2つの方向性で研究開発を行っている。

コンテンツの生成については、効率を上げるためにAIなどの技術に力を入れている。例えばあるブランドの製品を大手ECサイト「天猫(Tmall)」でリリースする場合、マーケティング用の動画は100~300本にも上り、そのコンプライアンスチェックは大きな労力がかかる。AI技術を活用することで、コンプライアンス審査を通過するためのコストは3分の2に削減できる。さらに企業データベースと連携して、素材レベルで表現の内容を分析し、コンテンツの効果についてフィードバックを行い、商品のマーケティング効果を上げることができる。範凌CEOは、AIの効果のほどはモデルの精度と調整にかかっていると語る。特賛のAI技術は中型~大規模企業をターゲットとして、異なるブランドに対してそれぞれ専用のデータベースでトレーニングを行い、最も効果の高いモデルを作り出している。

コンテンツの活用については、昨年8月から今までに100人以上のエンジニアとデータテクノロジストを投入して開発を行ってきた。フロントエンドのAIによる検索から、バックエンドの管理や作業へのリンクがよりスムーズになり、顧客の満足度の向上につながっている。

同社のデジタルアセットマネジメントはブランド管理、コンテンツマーケティング、ECのパブリックトラフィック、ソーシャルメディア、コンテンツリリースなどの機能を含み、多様な場面においてコンテンツの生成と活用をサポートしている。

範凌CEOによると、現在特賛は200社を超える大規模企業にサービスを提供しており、顧客企業の数は着実に増えている。昨年の売上増は主に既存顧客のリピート購入によるものだが、新型コロナの流行期間中には100%の増加となった。さらに中型企業数千社にもサービスを提供しており、利用できる機能も増えている。

今回の資金調達後、特賛はこの戦略に沿って、すでに優位に立っている業界でさらに勢力を拡大し、新たに金融、教育などでの業界において顧客を獲得し、導入事例を増やしていく計画だ。

現在、特賛のチームは300名程度だが、今後の業務の拡大に伴い今年中には500名を超えると予測されている。エコシステムの構築に関しては、教育機関や企業と共同でラボを設立し、コンテンツのデータ化、インテリジェント化を加速していく。さらに業界内での提携も強化していく計画だ。
(翻訳・普洱)

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