ショート動画アプリでのライブコマースが主流に EC運営代行スタートアップが数億円を調達

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ショート動画アプリでのライブコマースが主流に EC運営代行スタートアップが数億円を調達

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EC運営代行サービスを手掛ける「紅動視界(Red motion picture)」がシリーズAで広州華新集団(HUAXIN GROUP)から数千万元(数億円)を調達した。今回調達した資金は主に事業の成長、組織拡充および技術開発に充てる。

紅動視界は2017年に正式にサービスを開始。現在深圳市、広州市、河南省鄭州市に3つのライブ配信拠点がある。

紅動視界のライブ配信拠点

同社は当初マルチチャンネルネットワークだったが、2019年にショートビデオアプリ「抖音(Douyin、TikTokの中国国内版)」や「快手(Kuaishou)」のEC事業が成長すると見込んで事業内容を変更した。現在は抖音や快手などでのブランド運営代行サービスを引き受け、ブランドマーケティングの企画、動画コンテンツを使った販促、ライブコマース、ファンの管理やコミュニティ運営などを行う。

創業者の陳燦竜氏によると、抖音や快手は2021年の年間GMV(流通取引総額)が1兆元(数十兆円)を超えると見込まれ、今後の成長余地も大きい。

この市場での販促方法は主に3通りある。トップインフルエンサーによる販促、中堅以下のインフルエンサーによる販促、ブランド運営代行会社による販促だ。ブランド運営代行会社はブランドの価値を理解し、優れたコンテンツの制作能力があり、ファンの管理やコミュニティ運営も慣れていて、ライブコマースの体制も整っている。そのため、ブランドの価値向上と高い販促効果が期待できる。

抖音や快手などのプラットフォームのEC事業は模索期にあり、優れた運営代行会社はプラットフォームとブランドの双方に歓迎されている。陳氏は「現在動画コマースは成長期にあるが、アリババ系のEC運営代行企業がそのまま転向するには難しい業界だ。アリババ系はバックエンドサービスに対する要求事項が多いが、ショート動画プラットフォームはコンテンツの制作能力などフロントエンドサービスに対しての要求事項が多いからだ」と話す。

紅動視界のサービスの実例

陳氏は「抖音、快手などの運営代行会社は通常優れたライバーを起用して購買率を引き上げようとするため、商品に対する理解、購買率を高める能力、適正価格でアクセスを呼び込む能力が必要だ。紅動はさらに二つの強みがあり、クローズドループマーケティングとコンテンツ関連の能力が優れている」と説明した。

紅動視界は主にファッションブランドのメンズやスポーツウェアにサービスを提供し、GMV、利益率、アカウントのフォロワー数、ブランド露出量、ファンとの交流などの各項目で毎月20%以上成長させている。現在中国のスポーツウェアブランド「Li -Ning(李寧)」、米スポーツブランド「DANSKIN」などが顧客に名を連ねる。李寧とは2020年下半期からライブコマースで提携し、2021年2月までにGMVは合計4億元(約70億円)を上回った。今後はさまざまなカテゴリーを扱う戦略だ。

創業者兼CEOの陳氏は連続起業家で、長年ブランドマーケティングに携わり、複数の世界トップ500の企業にサービスを提供した経験がある。

(翻訳・二胡)

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