中国発ブランドの海外進出を支援、デジタルマーケティング「PONGO」が9億円の資金調達

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中国発ブランドの海外進出を支援、デジタルマーケティング「PONGO」が9億円の資金調達

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デジタルマーケティングプラットフォームを運営する「紅毛猩猩(深圳)科技有限公司(PONGO)」が、シリーズAで5000万元(約9億円)を調達したことを発表した。リードインベスターはショッピングガイドアプリを運営する「値得買(Zhidemai Tech)」「聯想創投(Lenovo Capital)」、コ・インベスターは「励石資本(Grit Ventures)」だ。

PONGOは2020年4月創業で、中国の国産ブランドのデジタルマーケティングを支援している。デジタルマーケティングのなかで、インフルエンサー・マーケティングの比重は日に日に高まっており、米国のデジタルマーケティングプラットフォーム「SocialBook」が発表したレポートによると、インフルエンサー・マーケティングの市場規模は50億〜100億ドル(約5400億~1兆800億円)に上るという。

PONGOが運営するプラットフォーム「PongoShare」には、北米、欧州、日韓、東南アジアなどの30万人以上のインフルエンサーが登録している。彼らがプラットフォーム上に表示される商品を選び、ショート動画やライブ配信をはじめとする様々な手法で宣伝するという形だ。インフルエンサーたちはYoutube、TikTok、Twitter、Facebook、Instagramなど主要なSNSをすべてカバーしている。

PongoShareでインフルエンサーに表示される商品画面

PongoShareは登録したインフルエンサーに対し、これまでに発表してきたコンテンツなどから得意分野を自動で分析し、関連性の高い商品を優先的に表示する。インフルエンサー側はそこから選ぶほか、商品カテゴリーや受け取れる手数料率など条件を設定して検索することも可能だ。フォロワーの多いインフルエンサーに対しては、より多くの宣伝をしてもらうために、PONGOが助成金を提供し別途契約を持ちかける場合もある。

インフルエンサーに表示される商品シェア用の画像

PongoShareに掲載される商品のほとんどはアマゾンで販売されるもので、一部アリババの海外向けECサイト「AliExpress」の商品もある。これらの商品を宣伝した場合にインフルエンサーが受け取れる手数料率は4%前後だ。また、大手ECサイトを経由せずに自社のECサイトの商品情報を掲載する企業もあり、それを宣伝した場合の手数料率は20%〜30%となる。

商品をシェアする場合は、PongoShare内にあるリンク生成ツール「Link Transfer」を利用するほか、Chromeブラウザ用のプラグイン「Affiliate Link Tool」を利用することも可能だ。後者はアマゾンなどのECサイトを閲覧しているときに、当該商品のPongoShareにおける手数料率を確認し、シェア用リンクを生成するためのツールだ。

現在PongoShareに商品情報を掲載している中国国産ブランドは400〜500で、有名ブランドのほか、珠江デルタや長江デルタの中小家電メーカーが多数含まれている。

商品宣伝の手数料率は企業側が自由に決めており、PongoShareが金額の変更やインフルエンサーの意思決定に介入することはない。よりカスタマイズされたマーケティングを希望する企業に対して、PONGOは2021年初めに新サービスの「Best&First」をローンチした。

Best&Firstを利用した場合、PONGOがマーケティングプランを作り、PongoShareのデータをもとに最適なインフルエンサーを選択することになる。PONGO創業者の那昕氏は、「Best&Firstは海外向けに中国の優れた商品を販売するためのプラットフォームであり、中国のD2Cブランドの海外進出を支援していく」と話す。

今回調達した資金は人材募集とインフルエンサー、登録企業の募集に充てられる。また、現状TikTokをメインにマーケティングを展開しているため、よりTikTokの特徴に沿ったマーケティングプランを策定中だ。今後、特に東南アジアではインフルエンサーを募集するだけでなく、自社でインフルエンサーを育成することも検討している。

(翻訳・小六)

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