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「自動運転車のサブスク化は必須」 EV大手「NIO」総裁、充電設備の増設も言及

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中国版テスラと呼ばれる新興EV(電気自動車)メーカー「NIO(蔚来汽車)」の秦力洪総裁はこのほど、19日から開催中の上海モーターショーにおいて複数メディアからのインタビューに答えた。以下はその抄訳。

――NIOは現在260軒の実店舗規模を366店舗まで増やす計画です。三級、四級都市へはどの程度進出する計画でしょうか。

「今は4分の1程度が地方都市だ。ほとんどの中国ブランドは地方から中心都市へ入っていくが、当社は先に北京、上海、広州、深圳などの大都市に足場を作った」

「今後はスワップ(バッテリー交換)ステーションも店舗も、地方市場に展開させていく。BBA(BMW、ベンツ、アウディ)は三級以下の地方都市での販売シェアが50%を超えていると聞く。ベンツを除く2ブランドの平均販売価格は当社より低く、20万元(約320万円)前後の製品を主力商品としている。アウディに関しては、2020年1年間の販売価格は当社より10万元(約160万円)ほど低かった。地方都市での販売が伸びているのはこの価格帯が関係していると考える。今後数年は当社もBBAを参考にしながら地方都市へ参入していく予定だ」

――航続距離1000km超のEVセダン「ET7」の販売が伸びています。生産体制において新しい計画はありますか。

「今年初め、当社工場は毎月7500台程度生産できるようになった。今年3月の納車数は約7300台に達している。今後1年以内に年間生産量を15万台に伸ばせると考えており、新しい生産体制も計画しているが、5月の連休までには報告できると思う」

――車のコストの中ではEV化が40~50%、スマート化が20~30%を占めるとされています。NIOではどのように対処していますか。

「車1台作るのには鉄、アルミニウムといった材料が必ず必要で、価格はそう下げられるものではない。スマート化は企業存続のキーワードになってくるのは確かだが、コストを下げるにはビジネスモデルのイノベーションが必要だ」

「自動運転はサブスクリプションサービスと合わせた展開をすべきと考える。現在当社はバッテリーと自動運転車両のサブスクリプションサービスを展開している。私の理解だが、テスラの自動運転ソフトウェア『FSD』が搭載されるケースは少ない。何十億元(何百億円)投入して製品を作ってもユーザーに選ばれないなら無駄になる。価格の高さがユーザーの選択に影響するようでは意味がない」

――半導体チップ不足の問題に改善は見られますか。

「非常に厳しい状況だと言える。ニュータイプのモデル『ES8』は車両1台に80個ものチップ、40~50種類を使用している。半年ほど前まで、チップが数カ月間も不足した状態などあり得なかった。それが今は一つ補充されれば別のものが不足し、毎週何かしらのチップが不足している。世界中で起こっているさまざまな不測の事態が、すべてチップの供給に影響している。長期的に対策を取るべき新しい課題だと考えている」

「ただ、自動車業界の発展の歴史から言えば、小さな出来事なのだろう。中国が腹を括れば、ほとんどのチップは国産化を実現できる。ただ、高性能で複雑なチップに関しては、新しい技術を身につけなくてはならない」

NIOは上海モーターショーにおいて中国国内のEV車の充電環境を大きく改善する計画を公表した。具体的には東北、西北、内モンゴル地域で平均4800平方キロメートルごとにしかない充電スタンドを、高速道路上で100キロごとに設置するというものだ。また、地級市(地区クラスの市。直轄市・副省級市ではない比較的大きな都市を指す)では平均で3平方キロメートルごとにスワップステーションなどの充電設備を配備するという。

なお、モーターショーの前夜、通信機器大手ファーウェイのスマート化技術をフル搭載した「北汽新能源(BAIC BJEV)」のハイエンドEVブランド「ARCFOX(極狐)」が公開された。これに関連し、記者から「ファーウェイなどと協力の可能性はあるのか、それともハードウェアは自主開発するのか」という質問に秦氏は「多方面でファーウェイとは意見交換を行っているが、当社の中核技術は自社開発したい」と答え「車のスマート化にあたってはさまざまな開発のチャネルが並行していくと考える。十年先、二十年先も、事業提携と自主開発という方法は共存しているだろう」と答えた。
(翻訳:Qiunai)

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