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TikTokで資産額4兆円、30代で引退の理由は「経営者に向いてない」。バイトダンスCEO、後任は大学の同級生

TikTokを運営する中国企業バイトダンス(字節跳動)の創業者、張一鳴CEOが5月20日、従業員向けの手紙でCEO退任を発表した。1983年生まれの張氏は、2012年にバイトダンスを創業。ショート動画アプリ「TikTok」が大ヒットし、世界最大のユニコーン企業に成長した。

同社の直近の評価額は4000億ドル(約44兆3000億円)。そして今年4月に発表されたフォーブス長者番付によると、張CEOのは資産額は約3.9兆円、世界39位だった。ちなみに上位40人の中で、張CEOは最も若く、唯一の30代だ。

日々の業務から離れ長期戦略に集中したい

張CEOは退任の理由について、「日々の業務に忙殺され、変化に追いつけなくなった」「社交的でなく研究肌で、ネットや読書、ぼーっとしていることを好む自分は、現在のステージのCEOに適していない」などと説明している。

バイトダンスは、TikTokがコロナ禍の巣ごもり需要を捉え米国ユーザー数が1億人を超えるほど広がったことで、トランプ前大統領の排除の対象となり、2020年には米事業を売却を命じられるなど、非常に厳しい立場に立たされた。また、企業が成長する中で、1年前に6万人だった従業員数は10万人に増えた。

米国の事業売却は、バイデン大統領への政権交代によって膠着しているが、張CEOは昨年から企業の長期戦略を考える中で、「(今年2月の)春節以降、CEOを降りて日常業務から解放され、創業者としての本来の業務である長期戦略、企業カルチャー、社会的責任などに集中したいとの思いを強めた」という。

また、「17年前から機械学習技術の進展に注目していたが、この3年は学びがおろそかになった。忙しくなるにつれて、変化を捉えにくくなり、たくさんのコンテンツを保存してもなかなか読む時間がない」とも吐露した。

日々の忙しさと意思決定に忙殺され、視野が狭くなることにストレスを感じた張CEOは、バイトダンス設立10年のタイミングで退任することを決め、3月ごろからごく限られた親しい人々に相談してきたという。

後任の梁氏:半世紀にわたり二人三脚

張氏は2021年いっぱいで梁汝波氏にCEO職を譲る。張CEOや中国メディアによると、2人は南開大学の同級生で、バイトダンス創業前の2009年に不動産検索サイトを共同創業している。バイトダンスの共同創業者でもあり、梁氏は創業期の主力事業だったニュースアプリ「今日頭条」を始め、主要商品の開発を統括していた。2020年以降は人事とマネジメント部門のトップに移っており、CEO交代の布石だったとみることもできる。

(文・浦上早苗)

 

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

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TikTokを運営する中国企業バイトダンス(字節跳動)の創業者、張一鳴CEOが5月20日、従業員向けの手紙でCEO退任を発表した。1983年生まれの張氏は、2012年にバイトダンスを創業。ショート動画アプリ「TikTok」が大ヒットし、世界最大のユニコーン企業に成長した。

同社の直近の評価額は4000億ドル(約44兆3000億円)。そして今年4月に発表されたフォーブス長者番付によると、張CEOのは資産額は約3.9兆円、世界39位だった。ちなみに上位40人の中で、張CEOは最も若く、唯一の30代だ。

日々の業務から離れ長期戦略に集中したい

張CEOは退任の理由について、「日々の業務に忙殺され、変化に追いつけなくなった」「社交的でなく研究肌で、ネットや読書、ぼーっとしていることを好む自分は、現在のステージのCEOに適していない」などと説明している。

バイトダンスは、TikTokがコロナ禍の巣ごもり需要を捉え米国ユーザー数が1億人を超えるほど広がったことで、トランプ前大統領の排除の対象となり、2020年には米事業を売却を命じられるなど、非常に厳しい立場に立たされた。また、企業が成長する中で、1年前に6万人だった従業員数は10万人に増えた。

米国の事業売却は、バイデン大統領への政権交代によって膠着しているが、張CEOは昨年から企業の長期戦略を考える中で、「(今年2月の)春節以降、CEOを降りて日常業務から解放され、創業者としての本来の業務である長期戦略、企業カルチャー、社会的責任などに集中したいとの思いを強めた」という。

また、「17年前から機械学習技術の進展に注目していたが、この3年は学びがおろそかになった。忙しくなるにつれて、変化を捉えにくくなり、たくさんのコンテンツを保存してもなかなか読む時間がない」とも吐露した。

日々の忙しさと意思決定に忙殺され、視野が狭くなることにストレスを感じた張CEOは、バイトダンス設立10年のタイミングで退任することを決め、3月ごろからごく限られた親しい人々に相談してきたという。

張一鳴氏と後任の梁汝波氏(公式サイトにより)

後任の梁氏:半世紀にわたり二人三脚

張氏は2021年いっぱいで梁汝波氏にCEO職を譲る。張CEOや中国メディアによると、2人は南開大学の同級生で、バイトダンス創業前の2009年に不動産検索サイトを共同創業している。バイトダンスの共同創業者でもあり、梁氏は創業期の主力事業だったニュースアプリ「今日頭条」を始め、主要商品の開発を統括していた。2020年以降は人事とマネジメント部門のトップに移っており、CEO交代の布石だったとみることもできる。

(文・浦上早苗)

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

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