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「スマホ頼み」脱却への道のりが後退 シャオミ21年1〜3月期、好業績の裏に懸念材料

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中国のスマートフォン・IoT機器大手シャオミ(Xiaomi)が26日、2021年第1四半期(1〜3月)の財務諸表を発表した。売上高は前年同期比54.7%増の769億元(約1兆3200億円)で、調整後利益(非国際会計基準)は同160%増の61億元(約1040億円)だった。

シャオミは収益化をさらに推し進めているようだ。利益の伸びに加え、売上総利益率も前年同期の15.2%から18.4%にまで伸びている。スマートフォン事業の売上総利益率は一昨年の7%、昨年の8.7%から今四半期は12.9%にまで達した。国内価格3000元(約5万1000円)、海外価格300ユーロ(約4万円)以上の機種が全世界で400万台以上出荷されたといい、「Mi 11」シリーズだけで300万台以上の受注を獲得した。

やはり主力のスマートフォン事業の成長が突出しており、売上高は前年同期比70%増の515億元(約8800億円)だった。中国以外では欧州市場での出荷台数が同81.8%伸びている。端末の高価格化戦略は緩やかに進めているとみられ、平均販売価格(ASP)をみても今四半期は1042元(約1万8000円)で、前年同期からわずか4元(約68円)増えたにとどまる。

反面、実店舗の出店は急速に進めている。過去4カ月で2300の販売店を出店しており、合計で5500店を超えた。業界最大手のファーウェイが米国からの禁輸措置で窮地に陥るのを尻目に、オフライン戦略を加速させているようだ。

マーケティングでも手を緩めていない。販売費およびマーケティング費は、前年同期比58.6%増の42億元(約720億円)だった。同社は理由として、パッケージ・輸送にかかる支出や販売・マーケティング人員の給与が増えたためと説明している。昨年第1四半期はコロナ禍のため、販売費およびマーケティング費をかけられなかったことも費用増の一因だ。

売上原価も急増しており、前年同期比48.8%増の627億元(約1兆700億円)だった。うち多くを占めたのが販売数を大幅に増やしたスマートフォンで、448億元(約7600億円)だった。研究開発費もより重視するようになっており、前年同期比約60%増の30億元(約510億円)だった。

憂慮すべき点を挙げるなら、事業の比重がふたたびIoTからスマートフォンに戻ってきていることだ。スマホ事業がシャオミの事業全体に占める割合は67%で、前年同期から6%増えている。反対に、IoT・ライフスタイル製品事業は同2.4%減だった。シャオミの命運を握るのがスマートフォンであることに変わりはなく、むしろその存在感は増してきている。

インターネットサービス事業の売上高は、前年同期比11.4%増の66億元(約1100億円)だった。

シャオミが将来性に賭けているスマートEV事業では、初期投資として100億元(約1700億円)以上を投じたことを財務諸表で言明している。さらに今後10年間で100億ドル(約1兆900億円)を投じていくという。

業績好調の裏でスマートフォン市場が静まっていくことが明らかな以上、シャオミは新たなストーリーを生み出す必要があるだろう。
(翻訳・愛玉)

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