ファーウェイがAI戦略の全貌を初披露。NVIDIAと差別化図るAIチップ発表
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中国の通信機器メーカー華為技術(ファーウェイ)は、新たなAI戦略の全貌を公開した。ICT(情報通信技術)業界向けイベント「HUAWEI CONNECT 2018」で、輪番CEOの徐直軍氏が発表した。
イベントではAI戦略の一部を担う製品として、AIチップ「Ascend(昇騰)910」「Ascend(昇騰)310」も同時に発表された。今後、モジュールやPPU(周辺処理装置)などの製品形態で販売される。パブリッククラウド、プライベートクラウド、IoT、エッジコンピューティングなどに応用していく考えだ。
徐董事長は「AIは全産業に影響を及ぼす汎用技術。人に代替するだけではなく、生産コスト削減を期待できる」と述べ、AIを導入あるいはAIに投資している企業や製品は現段階ではごく一部で、一例としてスマートフォンを挙げ、2017年時点でAIを搭載した製品が10%に留まると説明した。
徐董事長はさらに、AIの普及加速と拡大を狙ったファーウェイのAI戦略を初めて公開した。具体的には以下の5項目だ。
■安全で信頼性が高く、自律する機械学習の基礎能力開発
■クラウド、エッジ、端末を包括する、コラボラティブかつ独立した全面的ソリューションモデルの構築
■グローバルに開放されたエコシステム構築と人材育成
■AI思考と技術による既存製品とサービスの強化
■AIを用いた社内管理システムの効率化
今年4月に発表されたスマート端末向けAIエンジン「HiAI」、昨年9月に発表された「クラウド企業向けインテリジェンス(EI)」はこうした戦略のバックアップを受けて実用化に舵を切ることになるだろう。
AIチップの領域では、グーグルやNVIDIA(エヌビディア)とは異なった路線を歩むようだ。あらゆる領域にAIを導入し、広くその恩恵を共有させるというファーウェイの理念から見ると、NVIDIAのGPU(グラフィック処理ユニット)やグーグルのTPU(深層学習専用プロセッサ)は高額すぎるというネックがあるからだ。また、NVIDIAのGPUは小型端末への導入実績が少ないという弱点もある。
(翻訳・愛玉)