アライアンス・ベンチャーズ、中国の自動運転サービス先駆企業に戦略的投資

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アライアンス・ベンチャーズ、中国の自動運転サービス先駆企業に戦略的投資

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完全自動運転技術の開発に特化した中国企業「WeRide.ai(文遠知行)」が、ルノー・日産自動車・三菱自動車が共同設立したVC「アライアンス・ベンチャーズ」などから、Aラウンドで資金を調達したことが、36Krの取材で明らかになった。アライアンス・ベンチャーズ初の対中投資である。

アライアンス・ベンチャーズ以外にも、本ラウンドには漢富資本(Hanfor Capital)、安托資本(Atop Capital)、ジョンソンエレクトリック(德昌電機)、実業家の何小鹏氏、翼迪投資(Idinvest Partners)、洋智資本(OceanIQ Capital)など複数の企業、個人が参加。プレAラウンドでリードインベスターとなった啓明創投(Qiming Venture Partners)も引き続き参加しており、今回のラウンドではモルガン・スタンレーからアドバイスを受けているという。

昨年9月、WeRide.aiは啓明創投を含む関連機関や個人から合計5200万ドル(約59億円)の出資を受けたことを公表。また、今年6月には創新工場(Sinovation Ventures)からも出資を受けた。

WeRide.aiは、2017年4月、バイドゥ(百度)で自動運転事業部の総経理を務めていた王勁氏らによって米カリフォルニア州で設立された。その後、バイドゥは知的財産権侵害を理由に同氏とWeRide.aiを相手取り、5000万元(約8億2000万円)の損害賠償を請求する訴訟を起こした。投資家の一人によれば、このことが資金調達計画などに影響したため、王氏は最終的にWeRide.aiを離れた。WeRide.aiを巡ってはその後も、権力争いや株主権をめぐるトラブルが続いており、一部は現在も係争中だ。

こうした紛糾にも関わらず、WeRide.aiの自動運転技術と自動運転車には大きな関心が集まっている。昨年6月には、カリフォルニア州で自動運転車の公道試験許可を取得した。同年末にはシリコンバレーから広州へ本社を移転し、2018年の第1四半期から年間500ー1000台の自動運転車量産を開始すると発表した。

共同創業者でCEOの韓旭(トニー・ハン)氏は今回調達した資金の用途について、「技術、管理、市場、人材などを強化し、自動運転車産業チェーンを自社で構築する資金に充てる」と語る。2019年には自動運転車500台の実走行距離を500万キロまで伸ばすとともに、広州市と安慶市で主要パートナー企業と運用・商業化の実験を行う予定だ。また、2020年までに中国の都市部に自動運転車を広め、自動運転技術の大規模商用利用を世界で初めて実施することを目指している。
(翻訳・飯塚竜二)

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