中国UISEE、自動運転L4向けソリューション「UiBox」を発表 実用範囲拡大へ

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自動運転技術開発の「馭勢科技(UISEE)」は9月25日、「世界インテリジェントコネクテッドカー展(WICV)」で、自動運転レベル4向けソリューション「UiBox」とその初代製品「UiBox無人配送車」を発表した。あらゆる領域で「AI運転手」の実用化を目指す。

共同創業者の彭進展氏は、「UiBoxは当社のAI運転技術をベースにさまざまなスマートシティサービスを提供できる。今回発表したUiBoxの基本モデルと無人配送車の他にも、多くのパートナーと共に無人販売、無人運搬、無人パトロールといった都市の多様なシナリオに対応する製品ポートフォリオを構築したい」としている。

UiBoxの基本モデルは、3つのハイブリッドSSR(ソリッド・ステート・レーダー)、2つのLiDAR(ライダー)、7つのカメラを搭載、車とクラウド上の管理プラットフォームを連動させて自動運転を行い、都市の未開発エリア、都市と農村の境界地域、繁華街といった複雑な道路環境でも走行できる。自動運転に関連するデータやアルゴリズムを運営するプラットフォーム「U-DRIVE」を基盤とし、さまざまな既存車種とサプライチェーンを共有できるため、車のベーシックモデル、AI運転手サービス、共同開発という3種類の業務提携が可能だ。UiBoxシリーズはすでにサウジアラビアで地域コミュニティ向け配送サービスを展開している。

馭勢科技は「自動運転スマートシティサービス・オープンイノベーションラボ」の設立も主導。宅配大手「圓通速逓(YTO Express)」と「中通快逓(ZTO Express)」、国有通信事業者の「中国聯通(チャイナ・ユニコム)」、無人短距離物流を手がける「票量出行(Ticket Travel)」、ロボット開発の「Teksbotics(徳思盧博)」、サウジアラビアの物流企業「Alshrouq Express」などと提携し、UiBoxをベースにオープンで革新的な自動運転スマートシティサービスの提供を目指している。

特に、馭勢科技がUiBox無人配送車のリリースを機に圓通速逓、票量出行と戦略的提携を結んだのは注目だ。三社は端末物流(エンドユーザーへの荷物の配送)のスマート化と無人化で協力し、物流での新たな応用領域を探ると共に宅配が抱える問題点を解決しながら無人自動運転技術のテストと実用を進める。

圓通速逓副総裁および物流情報相互共有国家工程実験室主任の相峰氏は、無人配送について次のような見解を示した。「グリーン化とスマート化が宅配の大きなトレンドだ。今回の戦略的提携を通じて物流へのAIの応用と端末無人配送で新たなブレークスルーを起こし、政策支援の下でイノベーションを進めれば、顧客体験が向上し、科学技術がより良い生活をもたらすだろう」。

2019年に「運転手による監視不要」に成功した馭勢科技の「完全無人」車両の実用走行距離は90万キロメートルを超え、実用範囲は自動車製造、化学工業、食品加工、農業養殖、重工業製造、空港、産業パークなどに広がっている。

自動運転の分野であらゆる領域に対応できるソリューションの開発が期待される中、馭勢科技が今回発表した自動運転ソリューションと無人配送車は「AI運転サービス」の実用範囲も広げた。

(翻訳・神戸三四郎)

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