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シャオミ(小米科技)はこのほど、3699元(約66000円)以上の価格帯で「Xiaomi」シリーズの第3世代ハイエンドスマホ「Xiaomi 12」、「Xiaomi 12 Pro」および小型の準フラッグシップモデル「Xiaomi 12X」を販売することを発表した。さらにOS「MIUI 13」、スマートウォッチ「Xiaomi Watch S1」およびワイヤレスヘッドフォン「Xiaomi True Wireless Noise Cancelling Headphones 3 pro」など、多くの新製品も発表された。
同社創設者で董事長兼CEOの雷軍氏は発表会において、「シャオミは今後5年間で約1000億元(約1兆8000億円)を研究開発に投資する。また製品戦略の面ではアップル(Apple)をベンチマークターゲットとする」と述べた。
この発表の背景には、思うように業績を伸ばせないシャオミの苦悩があった。
香港の調査会社「カウンターポイント・リサーチ」によると、今年の第2四半期、全世界におけるスマートフォン出荷台数の第1位は19%のシェアを誇るサムスンだったが、シャオミは初めてアップルを上回り、世界第2位に浮上した。
雷氏はこの時、「当社の当面のタスクは世界第2位を堅持することだが、次の目標は、3年後には第1位を奪取することだ」と語っていた。しかし実際には、翌第3四半期にはアップルに抜かれ、出荷台数も第2四半期の1260万台が第3四半期には1090万台に減少し、シェアも17%から14%に減少した。
一方、中国国内のスマートフォン市場においても、シェア23%の「Vivo」と20%の「OPPO」の後塵を拝する立場だったシャオミは、シェアを15%に伸ばした「honor(栄耀)」にも抜かれ、第4位に順位を落としていた。
このように、ミドルレンジおよびローエンド価格帯における激烈な価格競争が常態化しており、業績を上げ続けることは難しい。そのためシャオミは、ハイエンド価格帯に活路を見出すことで、新たな成長点を開拓する必要に迫られている。
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