アリババが2019年第3Q決算を発表、売上高は市場予測を下回るもキャッシュは潤沢

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1月30日、アリババが2019年第3四半期(2018年10~12月)決算を発表した。今四半期の売上高は前年同期比41%増の1172億7800万元(約1兆9000億円)で、市場予測の1194億6300万元(約1兆9400億円)をわずかに下回った。非GAAPベースの利益は297億9700万元(約4840億円)だった。

アリババは、四半期の売上高が1000億元(約1兆6200億円)突破を達成した初の中国テック企業だ。

アリババの主要事業であるEコマース事業では、前年同期比40%増の1028億6300万元(約1兆6700億円)の売上高を記録した。EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は前年同期比31%増の543億300万元(約8800億円)だった。

クラウド事業の売上高は213億6000万元(約3500億円)。過去4年間で20倍の成長を遂げ、初めて200億元台に乗った。アジア企業のクラウド事業としては最大規模となった。

本決算発表後、アリババの株価は約2%上昇した。

決算発表当日のアリババの株価

今四半期決算における主要データは以下の通り:
1)グループ全体の売上高は前年同期比41%増の1172億7800万元(約1兆9000億円)。

2)ECプラットフォーム「タオバオ(淘宝)」の月間アクティブユーザー数は6億9900万人。2018年9月から同年末までに3300万人増加した。2018年9月30日までの1年間でアクティブユーザーは3500万人増加したが、その7割は地方都市の住民だった。

3)純利益は前年同期比37%増の330億5200万元(約5400億円)。地元密着型生活関連サービス事業や、東南アジア地区で展開する傘下のEC事業「Lazada」を除外したEBITDAは前年同期比31%増で、アナリスト予測を超えた。

4)フリー・キャッシュフロー(FCF)は75億ドル(約8200億円)に達した。重要事業や技術への投資には十分なレベルだ。

5)ECプラットフォーム「天猫(Tmall)」の流通総額は29%増。オンライン通販市場全体の21%(国家統計局発表)と比較して大きな成長幅を記録した。VALENTINOやErmenegildo Zegnaなど、世界的ブランドが天猫に旗艦店を出店している。

6)傘下の次世代スーパー「盒馬鮮生(Hema Fresh)」の直営店は2018年12月31日時点で109店舗となった。また、同じく傘下のスーパー「大潤発(RT-MART)」は約470店舗でデジタル化を完了し、タオバオ経由で受注する体制を整備した。

7)決済プラットフォーム「アリペイ(支付宝)」の年間アクティブユーザーは全世界で10億人に達した。
(翻訳・愛玉)

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