進化するネット保険に追いつける人材を育成せよ。保険ブローカー向け学習プラットフォーム「隋身保典」が誕生

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インターネット保険業が急成長するにつれて、従来型の保険会社は変化を迫られている。とくに保険ブローカーは、販路を拡大したり、多様な商品パッケージを企画したりするなど、インターネット保険業界の台頭に合わせて、自身の知識やスキルを向上させなければならない。

こうした保険ブローカーを対象に、知識や情報を共有するオンラインコミュニティ「隋身保典(ibaodian.com)」が誕生した。保険ブローカーにとってのデータバンクだ。

創業者兼CEOの李曦氏によると、中国の保険ブローカーは全体的に知識が不足しており、業績が振るわず生き残れない人も多いという。2015年には保険ブローカーの国家資格試験が廃止されて、名乗りさえすれば誰でも保険仲介業に就けるようになった一方、保険会社側には充実した人材育成体制を有する企業が少なく、新人が1~2年で廃業するケースがあとを絶たない。

インターネット保険商品は次々と登場するものの、これを取り扱える人材が不足しており、また、知識やスキルを体系的に教えるシステムも整備されていないのが現状だ。

隋身保典は、保険業に関する情報や知識を教える人材と、学ぶ人材をつなぐプラットフォームを構築しようとしている。キャリアの浅い人材はスキルを底上げでき、キャリアが長い人材は講師業という新たな収入源を得られるのだ。

プラットフォームのメニューには、商品、学習、コミュニティ、クラスの4つが設けられている。「商品」には57社の数千商品が登録されており、売れ筋商品や注目商品を検索できる。また、自身の顧客に最適な保険プランも立案してもらえる。

「学習」は昨年スタートしたばかりだが、すでに累計3000回分の講義が登録されている。講義科目は、販売管理、保険実務、商品解説、資産運用計画、人材開発、組織管理に分かれており、録画形式とライブ形式で受講できる。ライブ講義は受講者からの質問も受け付ける。講師に専門知識をより発揮してもらうために、プラットフォームは講師に対して、持てる知識とスキルを体系化したカリキュラムを構成できるように支援する。

「コミュニティ」では受講者同士が交流できる。質問を投げかけたり、商品や業界ニュースに関して討論したりできるオープンな場だ。今後は有料のQ&Aコーナーを設ける計画もある。

「クラス」では、講師が自身の受講生を集めてクラスを編成し、学習状況をまとめて管理できる。

李CEOは同プラットフォームの強みについて「位置付けが明確な点、カリキュラム内容が高度な点」を挙げる。講義内容を左右されないためにも、プラットフォーム上ではいかなる保険取引も行わない方針だ。競合する多くの学習プラットフォームでは、取引へ誘導するものが多いという。

今年はカリキュラムをより整理・細分化するとともに、他社と提携してプラットフォーム外で開講することをを計画している。講師の育成や評価体制も強化し、独自の講師陣の構築を進める。受講者に対しては、各人の進度に応じた個別指導体制を充実させるほか、資格認定機関と提携して資格取得コースも設けるという。
(翻訳・愛玉)

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