中国EV電池業界、全固体へ移行の節目は2025年 リサイクル技術開発が急務

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中国電動汽車百人会の副理事長で中国科学院院士である欧陽明高氏は、3月26日に開かれた同会のフォーラムで「バッテリー交換モデルは大型電動トラックを量産化するための主な方法になる。中国工業情報化部は大型電動トラックのバッテリー交換実証に関するモデル事業を開始しており、すでに13のモデル都市が選定されている。バッテリー交換型大型電動トラックの販売台数は年内に2万〜3万台に達する見通しだ」と述べた。

欧陽氏はまた、2025年が液体電池から全固体電池に移行する節目の年になるとの見方も示した。中国では電気自動車(EV)向け動力電池について①25年までに液体電解質を用いる従来のリチウムイオン電池のエネルギー密度を350Wh/kgとする②30年には全固体電池に移行する前段階として、全固体電池とリチウムイオン電池の長所を融合させたハイブリッド電池のエネルギー密度を400Wh/kgとする③2035年には準固体・全固体電池のエネルギー密度を500Wh/kgとするーーとの目標が掲げられているという。

これに伴い、中国では動力電池の大量廃棄が急増し、25年には回収・再利用が必要な電池の総量が125GWhになるとみられる。欧陽氏は「電池材料の生産とリサイクルによるエネルギー消費量と二酸化炭素(CO2)排出量は大きい。中国では、電池をリサイクルする際の省エネおよびCO2排出量削減に向けた技術開発が急務となっている」と述べた。

(36Kr Japan編集部)

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