中国製温水洗浄便座メーカー「蓋趣未来科技」の挑戦、入り口は「無料体験」「お試し購入」

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中国人観光客が日本でこぞって温水洗浄便座を購入したのは2015年のことだが、現在では多くの中国メーカーも同様の製品を開発・販売している。

2018年に設立された「蓋趣未来科技(GETTO)」もそのうちの1社だ。すでに7製品を発売しており、中でも温水洗浄機能を搭載する「HL1210A」は累計2000台を販売した。家電量販大手「蘇寧易購(Suning)」と提携することで販路を確保し、現在は内装業者や不動産管理会社と販売提携の交渉を進めている。

蓋趣未来科技の製品

同社によると、温水洗浄便座は大都市、中都市で一定の認知が拡大しているものの、製品の価値についてはまだ十分に認識されていない。特に3~4級都市では普及率が1%に満たない状況だ。

創業者の劉海波氏は、その理由を「実物に触れる機会が少ないからだ」と指摘した。たとえば、日本では温水洗浄便座の普及率が高いため、日本を訪れる観光客は実際に何度も体験することができる。使ってみれば誰もが必ず魅力を感じて、購買意欲を高めることになると劉氏は考える。

そこで、同社は体験機会を提供するために、西安市でお試し購入や無料体験サービスを行うほか、SNSでユーザーが意見交換できるコミュニティを構築中だ。お試し購入はオンラインで申し込み、事前に299元(約4900円)の保証金を支払えば1カ月間試用できるシステム。期間終了後はそのまま購入もできる。一括払い、分割払いも選択可能だ。製品が気に入らない場合は返品し、保証金を払い戻してもらえる。

蓋趣未来科技のミニプログラム画面

36Krの調べによると、中国の温水洗浄便座メーカーは約300社に上り、ネット上の中心価格帯は2000~3000元(約3万3000~5万円)だ。TOTOやパナソニック、INAXなど日本メーカーの知名度が高いのは言うまでもない。多くの国内メーカーは2000年前後に設立されており、「舜潔衛生器具(soojee)」「東鵬瓷磚(DONGPENG)」「九牧厨衛(JOMOO)」「三花良治電器(RYOJI)」などが代表格だ。

しかし、劉海波氏は「中国ブランドは競争力に欠ける」と指摘する。300社のうち7割はOEMメーカーであり、残り3割の大部分は衛生陶器メーカーで、自社で製品開発できるメーカーは少数だ。一方、蓋趣未来科技は開発や設計に強みがあり、主要部品は自社開発。製品機能のアップデートも自社で行っていると劉氏は強調する。

市場調査機関「智研咨詢(Intelligence Research Group)」によると、中国の温水洗浄便座生産高は、2014年は69億7300万元(約1150億円)、2015年は94億1700万元(約1550億円)、2016年は126億9700万元(約2090億円)と急成長を続けている。

蓋趣未来科技は現在、第2世代の旗艦製品を開発中だ。基本機能に加えて、健康測定などの新機能を搭載するという。

温水洗浄便座の健康測定機能は近年、業界内で注目されている。TOTOは2015年、尿流量測定装置「フロースカイ」を医療機関向けに発表。パナソニックアプライアンスは体脂肪を測定できるWi-Fi搭載モデルを発表している。

蓋趣未来科技は、家庭向け以外に、ホテルや集合住宅、高級飲食店やショッピングセンターで導入してもらうことを目指している。現在、500万元(約8200万円)の資金調達を準備中で、オペレーションチームの構築や生産量の拡大、モデルマーケットの構築、ブランド広報、顧客獲得を進めていく。
(翻訳・愛玉)

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