中小越境ECの融資を支えるFundPark、ゴールドマン・サックスから資金調達

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中小越境ECの融資を支えるFundPark、ゴールドマン・サックスから資金調達

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アジア電子商取引(EC)流動性ソリューションおよび技術プロバイダの「FundPark(豊泊国際)」がゴールドマン・サックスとの提携を発表した。ゴールドマン・サックスは主要出資者として同社の2億5千万ドル(約320億円)の資産担保証券(Asset Backed Securities:ABS)発行を支援する。FundParkはこのABSにより、傘下のプラットフォームを通じて、主に中小越境EC企業を対象に運転資金を提供する。

中小越境EC企業は、代金回収の期間が長いためキャッシュフローの安定性という面でリスクが高い。カナダの経済データグラフィック化企業Visual Capitalistによると、この業界では82%の中小企業が資金不足に陥った経験がある。しかし資金調達の手段は限られており、一般的にはベンチャー・キャピタルや銀行、民間金融業者を介してキャッシュを融通するしかなく、企業規模が問題とされ上手くいかないことも多い。

アジア開発銀行の最新のデータによると、中小企業の40%以上が融資の要望を断られた経験があり、このため貿易金融(トレードファイナンス)で1兆7000億ドル(約22兆円)が不足したという。

こうした状況を背景にFundParkは2016年に設立された。中小越境EC企業に的を絞った融資サービスを打ち出し、これまで主に海外ヘッジファンドやプライベートファンド、商業銀行、ファミリーファンドからの融資を元に、7000社を超える企業に前払金6億ドル(約770億円)以上を貸し付けている。

FundParkの中国地区総裁を務める霍昊楊氏は、他社のプラットフォームでは財務データの評価に基づいて融資するのに対し、同社は越境EC分野のリスク評価モデルに基づく点が強みだとする。このモデルでは、融資を希望する企業の実際の取引業務データを過去2年分さかのぼって査定し、サービスを提供する。査定から貸付けまで最速1日で完了し、返済期間は90日。このモデルが完成すれば、越境EC企業に対して意思決定のコンサルティングという価値も持つことになる。

具体的には、リスク評価モデルを向上させデータを蓄積するために、FundParkは多くの越境EC企業と全方位的に協力している。物流では米eBayが投資する「橙聯股份(Orange Connex)」や「京東物流(JDロジスティクス)」、菜鳥(Cainiao)といった企業を含め、マーケティング面でもサービスプラットフォームを提供するなど協力関係を持ち、中小越境EC企業のビジネス・チェーンをほぼカバーする。

企業はFundParkに資金支援を求める際にデータを扱う権利を与える。同社は物流や広告配信、営業資金の流れなどに関するデータに速やかにアクセスし、リスク評価モデルに照らして迅速に融資を決定する。

よくある状況としては、越境ECで超人気商品を扱う場合、多くの売り手はどうにかして商品を手に入れ在庫を増やそうとする。しかし一旦人気が落ちると、多くの在庫を抱え資金繰りのリスクに直面することになる。この時、FundParkなら評価に基づいた資金援助が可能だ。

「データによって、将来的にはマーケティングを含め、合理的な在庫情報や業績向上手段を提供したい」と同社の共同創業者である莫招傑氏は語る。

今回は、主要出資者となるゴールドマン・サックスにとっては越境EC業界に対する数少ない投資だ。霍昊楊総裁によると、これはFundParkとゴールドマン・サックスとの長期協力関係の始まりであり、将来的には両社でほかのECエコシステムに投資したり、異なるパートナーが資金の流れを把握する際のサポートを提供する方針だ。

FundParkは、評価モデル完成後3年から5年のうちに海外市場を開拓して海外の越境ECを支援する計画であり、2022年のうちにシリーズBでも資金を調達する予定だ。

FundParkは香港に本社を置くが、中国事業については、霍昊楊総裁がアリババと菜鳥など越境EC分野で15年以上の就業経験があり、サプライチェーン・購買、海外マーケティング、アカウント管理、サイト運営、越境金融サービスなど多くの分野で経験を積んでいる。2015年には、関連する金融データ技術プラットフォームを構築し、越境EC企業にサプライチェーン金融サービスを提供している。

(翻訳・36Kr編集部)

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