AIでALSの治療に新たな道筋 ビッグデータを活用

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【新華社北京7月7日】ディープラーニング(深層学習)などの技術の進化に伴い、人工知能(AI)は新薬開発においてますます重要な存在となりつつある。中国人学者も参加する国際研究チームはこのほど、AIを活用してALS(筋萎縮性側索硬化症)の潜在的な治療標的を発見し、治療に新たな道筋を示した。

AI創薬企業の米インシリコ・メディシンや米ジョンズ・ホプキンス大学医学部、ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院、中国清華大学などの機関が協力して行った研究で分かった。研究者はAI対応生物学的標的探索プラットフォーム「PandaOmics」を使い、複数の公開データセットから大量の中枢神経系サンプルのトランスクリプトーム解析データ、ALS患者の大量の運動単位サンプルのトランスクリプトーム解析やプロテオーム解析のデータを分析した。

AIはALSの進行に関連するビッグデータの分析により、信頼度の高い17の標的と、11の新たな治療標的を同定した。研究者はその後、ALS患者を模したショウジョウバエのモデルで検証した結果、上記の28の標的のうち、18の標的で神経の退行性変化を緩和する効果が見られた。

関連する論文はこのほど、国際科学雑誌「フロンティアーズ・イン・エイジング・ニューロサイエンス」に発表された。論文著者の一人、清華大学薬学院の魯白(ろ・はく)教授は新華社の取材に応じ、AIを活用して膨大なデータから標的を見つけ、マウスやショウジョウバエなど複数のモデル動物で生物学的検証を行い、さらに研究者が主導して急速な臨床試験を行うのは、一種の新たなトレンドを代表しており、医薬品開発のコストと時間の大幅な削減が期待できるとし、なによりも大切なのは成功率の上昇で、神経変性疾患にとってはなおさらだと述べた。

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