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ソフトバンク・グループCEOの孫正義氏が先日、米ビジネスニュース専門局CNBCのインタビューに応じた際、「中国のライドシェア企業『滴滴出行(Didi Chuxing)』に対して16億ドル(約1800億円)の追加出資を行う」とした発言は、誤りだったことが分かった。
中国紙「経済観察報(電子版)」がソフトバンク関係者に取材したところ、孫氏が言及していた出資先は滴滴出行ではなく、シンガポールのライドシェア企業「Grab」だという。
ソフトバンクは過去に実際、滴滴とGrabの両社へ出資を行っている。
滴滴に対してはまず、2015年1月に6億ドル(約660億円)を出資した。当時の出資先は滴滴と同じライドシェア企業の「快的打車(KuaiDi)」だったが、この1カ月後に快的打車と滴滴は合併する。2017年には、滴滴に対して合計80億ドル(約8800億円)の追加出資を行った。
Grabに対しては、2014年と2018年に出資を行っている。さらに3月6日、Grabはソフトバンク・ビジョン・ファンドから14億6000万ドル(約1600億円)の出資を受けたと発表した。これが、孫CEOがインタビューで言及していた出資案件だ。
無論、ソフトバンクは引き続き滴滴の動向も注視している。2017年9月、アリババグループはソフトバンクに対し、滴滴の株式の5%を6億3900万ドル(約700億円)で譲渡した。現在では、ソフトバンクは滴滴の株式の20%を保有するに至っている。
その滴滴は3月、自動運転技術に特化した100%子会社「上海滴滴沃芽科技(Didi Woya Technology)」を設立した。自動運転分野の開発において外部企業との協業を推進し、自動運転関連事業単独での資金調達を円滑に行う目的があるとみられる。
ソフトバンクは以前よりモビリティサービス事業への投資を進めている。現在も世界各国の関連事業に次々と出資をしており、これまで滴滴やGrab以外にも、インドのライドシェア「Ola」、ブラジルのライドシェア「99」などに出資してきた。
オンライン配車事業は大規模な先行投資を余儀なくされるが、現段階ではリターンが得られていない状況だ。しかし、孫正義氏は海外メディアの取材を受けた際、「これらはすべて初期投資の段階。限界収益は20%かそれ以上を見込んでおり、合理的で利益率も高い事業と考えている。いずれにしろ、自動運転の時代は来る。自動運転が実現すれば、配車事業はコスト面で非常に効率のよい事業になる」と述べている。おそらく、ソフトバンクは今後も同分野への出資を強化してくだろう。
(翻訳・愛玉)
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