「今日頭条」K12対象のオンラインスクールを設立へ

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ニュースアプリ運営会社の「今日頭条(Toutiao)」が、K12(幼稚園年長から高校卒業まで13年間)を対象としたオンラインスクール事業を立ち上げたという。この夏休みシーズンに正式にリリースする計画だ。授業と商品の主要責任者は児童・生徒向けオンライン教育プラットフォーム「学而思網校(xueersi.com)」とモバイルオンライン教育サービスを手がける「猿輔導(yuanfudao.com)」から迎えたという。

これに先立ち、今日頭条傘下のマンツーマン幼児英語教育事業「gogokid」、AIと外国人講師によるオンライン英語学習事業「aiKID」は業界で大きな注目を集めていた。

小中学生向け英語は試金石、K12向けオンラインスクールこそが戦略の要

目下、K12向け補習指導はオンライン教育における最大の市場となっている。だが、オンラインでマンツーマン形式という利益モデルは健全とは言えず、プラットフォーム内の講師が直面している指導者としての資質、証明書や免許も問題となっている。これに対し、クラス形式で授業をライブ配信する「オンラインスクール」には継続性があり、商品化、規模化できる度合いはより大きい。今日頭条が本気でオンライン教育界に参入するのであれば、K12向けオンラインスクールへの挑戦は避けられないだろう。
 

集客力トップ企業の「オンラインスクール」、経営はどのように行われるのか

  今日頭条がリリースを控えるオンラインスクールについて、業界関係者の態度は二極化している。

一部のインターネット教育事業関係者は、同社はK12向けオンライン教育分野における有力な競合相手になると考えている。膨大な集客数とコンテンツ配信での優勢を誇る同社は、顧客獲得単価(CAC)の面でオンライン教育に決定的な打撃を与えることになるが、この点において、他のどのインターネット教育企業も敵わないだろう。
 
また、ライブ配信される授業の教育研究とサービスは一見複雑にみえるが、実はそれほど大きな壁ではない。あらゆるコースウェア情報、授業内容、サービスフローはすべて公開されており、優秀な人材が凄まじいスピードで流動するインターネット教育業界において、今日頭条が同業の優れた教育研究、商品を実力で発掘することは困難ではない。一定の時間は必要だが、同社は必ず上位に立てるだろう。しかし一方で、教育業界に精通する起業家は、今日頭条の集客数は大きいが質は高くなく、同社のユーザーと高品質な教育にお金をかけたいユーザーとでは人物像が異なるとして、同社が集客面の強みを教育業界で発揮することは困難との認識を示した。また、オンラインスクール設立に関わったことがある商品マネージャーは、オンラインスクールというシステムの工程は、無数の細かい作業、ユーザー行動観察や教育に対する理解など多岐にわたるとし、先行企業の後塵を拝する頭条の道のりは、まだかなり長いとする率直な見方を示した。

2019 年オンラインスクール3強争い、学而思+猿輔導+?

オンラインスクール事業に乗り出したのは今日頭条だけではない。昨年、子ども向けオンライン英語教育サービスの「VIPKID」がオンラインスクール「蜂校(vipfengxiao.com)」の運営に乗り出したことは、業界でも広く知られている。授業のライブ配信サービス業界では、学而思網校、猿輔導等の絶対的トップ企業が上位を占め、その後にオンライン学習サービス「作業幇(zybang.com)」が続き、オンライン教育サービス「有道(youdao)」、VIPKIDが猛追している。そこに今日頭条が正式に参入する。2019年、K12向けオンラインスクールの競争局面はどのような変化を見せるだろうか。
(翻訳・坪山雅子)

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