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多くの人が職探しで苦労する一方、企業側も優秀な人材を見極める難しさを痛感している。統計によると、求職者の26.73%がうそをついたり話を盛ったりしたといい、上級管理職ではその割合が33.95%にも上るという。入り乱れる情報の中から、いかにして最適な人材を見つけ出すか、企業の人事部は頭を悩ませている。
それと並行して、経歴詐称などがないかをチェックする採用調査業界がますます周知されるようになってきた。2015~2016年には有料の採用調査を利用したいと考える企業はわずか0.1%だったが、2017年には5%、2019年には10%と増加の一途をたどっている。
成長する市場に合わせて、採用調査会社「較真技術(JIaozhentech)」がAIを活用した履歴書チェックの新サービスをリリースした。求人から採用調査に至る全プロセスをカバーした人材採用ソリューションを提供して企業をサポートする。
同社が提供するSaaS型サービスはバックグラウンド分析システム、内部調査システム、基礎データシステムの3つの部分で構成されている。バックグラウンド分析システムでは、人材採用のプロセスを面接前と面接後の2段階に分けている。まず企業が履歴書審査を行う際に、較真技術のAIが履歴書の役職名や時期、業績などを自動で識別、データベース内の履歴書データと照合し、虚偽の可能性がある箇所を知らせる。これにより人事部は求職者の経歴の気になる点について面接で詳しく質問することができる。面接後に企業が採用を検討する時にも、AIレコメンドシステムが求職者のこれまでの経歴に基づいて最適なプランを提案し、人事部の時間コストの削減やマッチング率の向上を実現する。
創業者の王珩氏によれば、現在の採用調査市場では不動産業や金融業、インターネット関連会社の利用が中心だという。中小企業が中・上級管理職の採用調査により関心を向けている一方で、大企業には基本的な信用調査に加え、全従業員の身元調査のニーズもあると考えられる。企業により異なるニーズに応えるため、較真技術はさまざまな料金プランを設定しており、年間プランのほかに、必要なサービスを選択できるパッケージプランも用意している。
採用調査業界では各社が独自の商品を打ち出し、群雄割拠の様相を見せている。中国の採用調査会社の数は現在100社ほどにまで増加した。王珩氏によると、企業向けサービスの中でもヒューマンリソース関連は技術的な優劣が見えにくいため、市場競争では主にイノベーション能力やブランド力を競うことになるという。革新的かつ専門的なサービスを提供する企業だけが生き残れるのだ。
運営状況に関して、重要な指標となるのはリピート率よりもユーザー当たりの平均収益(ARPU)だと王珩氏は指摘する。現在、較真技術の契約企業は600社で、ARPUは1万3300元(約22万円)。今後は調達した資金で市場開拓とマーケティングチームの拡充を行って商業化を進め、年間売上高2000万元(約3億3300万円)を目指すとのこと。
(翻訳・畠中裕子)
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