外資過半の合弁持株証券会社の認可を受け、国内証券会社が続々とデジタル化を加速

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中国の国内証券会社は、外資持株証券会社の市場参入という課題に直面している。

最近、中国証券監督管理委員会(以下、証監会)はJPモルガンチェースと野村ホールディングス2社がそれぞれ申請していた合弁証券会社「摩根大通証券中国有限公司(JPモルガンチェース中国)」と「野村東方国際証券有限公司」の設立を認可した。外資2社のそれぞれの合弁会社に対する持ち株比率は51%だ。

2018年4月、証監会は「外商投資証券公司管理弁法(外資系証券会社の管理措置)」(以下、措置)を公布し、外資が過半数の持ち株を保有する合弁証券会社を認めることとした。その年末に、瑞銀(スイスのUBS)証券が外資過半の合弁持株証券会社として初めて認可を得た。

JPモルガンチェースと野村の2社の合弁持株会社の承認後、現在中国には計3社の合弁持株証券会社が存在することとなり、別の17社の合弁証券会社が承認を待っている。

「措置」では、合弁証券会社の業務範囲が徐々に拡大されることも認めている。「措置」によると、持株会社は、認可3年以降は、持株比率の上限規制を受けない。そのため、JPモルガンチェースは将来100%の持株も実現できるとしている。

これは外資系証券会社が将来単独出資で、中国国内の証券業務を展開できることを意味する。

証券市場が徐々に外国企業に開放されることについて、匿名の証券会社幹部は下記のように語った。「海外顧客の獲得において、国内証券会社より外資系証券会社は有利である。ここ数年外資企業は大規模なテクノロジー投資をしている。強力なシステムプラットフォーム を構築し、店頭業務のニーズに迅速に対応し、組織運営の効率を大幅に向上させた。こういったコアコンピタンスは簡単にコピーできるものではない。」

外資系証券会社の参入は国内証券会社の本質的な変革を迫るものだ。

過去数年間において、国内の証券会社はデジタル変革のトレンドを捉え、インターネットとフィンテックを通じて、顧客獲得とサービスのコストを削減してサービス効率を高めてきた。インフラが整いつつある中、各大手証券会社は次々と顧客管理システム(CRM)の構築とモバイル端末アプリの開発を行い、オンライン運営体系を発展させている。

しかし、具体的な運営において、国内の証券会社のデジタル化レベルと世界的な有名証券会社との間には、まだ一定の差がある。上述の証券会社幹部は「私たちのエンドユーザー向けのインターネットサービスはすでに成熟し、一定の優位性も確保しているが、情報技術のインフラと基礎アーキテクチャにおいては、明らかに外資の優位性が高い。テクノロジーの業務への浸透はまだ「点」に留まりで、外資企業のように全プロセスにおいて業務を推進できるようなものではない」と語っている。

これらの課題に直面する各証券会社の対策は様々だ。例えば、華泰証券(Huatai Securities )は3月末にグローバルな人材募集を発表した。インターネット、テクノロジーのバックグラウンドを有する人材を最高情報責任者(CIO)として迎え「テクノロジーを業務の全プロセスに推進」を実現させる計画だ。同時に米国トップ3の総合請負資産管理プラットフォームAssetMarkを吸収合併し、成熟市場の業務モデルと理念を導入する。「国泰君安(Guotai Junan Securities)」は「騰訊雲(テンセントクラウド)」と提携し、クラウドフィンテックによる効率の向上を図っている。「中国国際金融股份有限公司(CICC)」は最近、「アリババ(阿里)」と「テンセント(騰訊)」からの投資を受け、個人向け販売等のデジタル化を重点的に加速させると表明した。

上述の証券会社幹部によれば、外資系証券会社が過半出資の持株会社から100%出資が認められるまでの過渡期において、国内証券会社は個人向け販売、投資銀行、さらには資産管理、財産管理分野においてまだ発展のチャンスがあるという。同幹部は「今後2、3年がこの激しい競争のカギを握る時期だ」と考えている。
(翻訳・桃紅柳緑)

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