テンセントが海外版ゲームストア「WeGame X」をリリース 海外に活路を求める

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テンセントが運営するPCゲームストア「WeGame」が今月、海外版の「WeGame X」をリリースし、世界各国でダウンロードが可能となっている。

WeGameに収録されているゲーム数は166タイトルで、国内最大のPCゲーム配信プラットフォームだ。登録ユーザー数は約3億人で、アクティブユーザー数は3300万人を突破している。

WeGameが中国国内で人気を博するのと同様に、海外でも同プラットフォームが人気を博しているのは意外なことではない。

WeGameが海外版をリリースするというニュースはすでに昨年7月に話題となっていた。テンセントは、香港でWeGameストアやSNSプラットフォームの海外版をリリースすることや、WeGameの海外進出計画を発表し、中国のゲームを海外で普及させるという意気込みを示していた。

WeGame Xのリリースは時期的にも適切だったと見られている。テンセントのゲーム事業は中国国内での成長が減速しており、2018年の通期および第4四半期決算報告によると、第4四半期における同社のゲーム事業は前年同期比でマイナスを記録している。PC・モバイルゲームによる収入は合計297億元(約5000億円)で、第3四半期の328億元(約5500億円)を下回り、前年同期比9.5%減だった。

さらにテンセントにとって頭が痛いのは、年を通じた成長も停滞状態にあることだ。昨年のネットワークゲームによる収入は1040億元(1兆7350億円)で、前年比6%増に留まった。2017年の38%増と比較すると芳しくない数字だ。

昨年の業績の停滞は、政府当局が行ったゲーム認可凍結と密接に関係している。今年は認可が再開されているとはいえ、先行きは不透明だ。

証券大手「申万宏源(SHENWAN HONGYUAN SECURITIES)」が3月末に公表した研究報告では、今年のテンセントのゲーム事業による収入が総収入に占める比率は37%前後まで減少し、2021年には20%にまで下落するという。

テンセントは2017年にゲームの海外配信を始めていたが、今後はより一層海外市場に活路を求めるのも必然的な選択と言える。

2017年に海外配信された「王者栄耀」では好成績を残せなかったが、昨年は「PUBG MOBILE(PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDSモバイル版)」が105の国・地域で無料ゲームランキング首位に輝き、ゲームの海外配信において初の成功例となった。PUBG MOBILEは、韓国企業「Bluehole」の子会社である「PUBG Corporation」が開発した「PUBG」を中国での独占運営権を持つテンセントがモバイル版として開発したもの。テンセントのゲーム開発スタジオ「光子工作室」によると、昨年12月時点で、海外版PUBG MOBILEのプレイヤー数は2億人で、デイリーアクティブユーザー(DAU)は3000万人に達している。

ゲームの海外配信事業は超長距離レースのようなもので、テンセントはまだレースの序盤に差しかかったに過ぎず、WeGame Xの成功も当然ながら容易ではない。海外市場では、2万タイトル以上のゲームとDAU平均4300万人以上を擁する米大手「Steam」がすでに主導権を握っている。対するWeGame Xのゲーム保有数、開発者への支援体制および宣伝チャンネルなどはいずれも整備中で、短時間で解決できる問題ではない。

しかし、Steamが多くのゲーム愛好者にゲーム配信プラットフォームを利用する習慣を根付かせたおかげで、WeGame Xはユーザーを育成するコストの一部を省くことができた。加えてPUBG MOBILEの成功により、すでに一定のユーザー基盤を構築し、世界配信のチャンネルを基本的に完成させている。国際化のノウハウもある程度得ているだろう。これらもまたWeGame Xの海外での成長を後押しするものとなっている。
(翻訳・虎野)

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