急成長中のコーヒーチェーン「luckin coffee」が新戦略 チーズフレーバーティーを発売

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急成長中のコーヒーチェーン「luckin coffee」が新戦略 チーズフレーバーティーを発売

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中国で一大ブームを巻き起こしたクリームチーズ入りフルーツティー。ブームの立役者はティースタンド「喜茶(HEYTEA)」だが、先日、新たに中国の新興コーヒーチェーン「瑞幸咖啡(luckin coffee)」もチーズフレーバーティーの販売を開始した。

luckin coffeeの新商品「小鹿茶」は、紅茶をベースとした「グアバチーズティー」、「ピーチチーズティー」、ジャスミン茶をベースとした「イチゴチーズティー」、「グレープフルーツチーズティー」、の4種で、いずれも価格はコーヒーと同レベルの1杯27元(約450円)。特別なキャンペーンは行わないが、コーヒーと同じく「2杯買えば1杯サービス」が適用されるため、実質1杯18元(約300円)で購入できる。

コーヒーショップが茶飲料を展開するのは不思議なことではない。コーヒーと茶飲料は、消費シーンや主要顧客層が重なるほか、すでにある販売拠点や輸送ネットワークを活用できるなど、共通点が多い。しかし、サプライチェーンを再構築し、競合他社の得意分野で競争を挑むとなると話は別だ。

では、luckin coffeeはなぜ茶飲料の販売に打って出たのだろうか?

チーズフレーバーティーはluckin coffeeに何をもたらすのか

今回の新商品発売は、商品の種類を増やすことで多様な消費者のニーズに応えるためだという。新商品は、市場シェア拡大の後押しとなるだろう。

茶飲料の発売は、同社の店舗拡大戦略の一環とも考えられる。

今年1月、創業者の銭治亜CEOは、1年以内に2500店の新店舗を開き、総店舗数を4500店にまで拡大し、店舗数とドリンク販売数共にスターバックスを追い抜くとの戦略目標を発表した。

巨額の損失を抱えていることが明らかとなったluckin coffeeだが、現在もスピードを落とすことなくこの目標の達成に向かっている。

中国人の年間コーヒー消費量は平均3~4杯にとどまり、特に地方都市ではコーヒーを飲む習慣が根付いていない。そのため、luckin coffeeは今後もクーポン配布を通じ消費者の習慣形成を進めるだろう。コーヒーが浸透するまでの間、茶飲料を販売すれば、当然より早く多くの収入を得ることができる。今年に入り、同社の上場に関する情報は後を絶たないが、もし商品ラインアップの調整により黒字が望めるようになれば、投資家の信頼も得やすいだろう。

Luckin Coffeeはプラットフォームを目指す

luckin coffeeはオンライン販売でスタートし、わずか1年の間に実店舗数を国内2位の規模にまで拡大させた。市場全体を見渡しても、こうしたケースは他に類を見ない。新商品も増え続けており、従来のコーヒーにフローズンドリンクやジュースが加わり、昨年は軽食・スナック類、今年はさらにランチとチーズフレーバーティーが追加された。

同社の最終目標はコーヒーチェーンとしての成功ではなく、ライバルもスターバックスではないというのが業界内の共通認識だ。価格設定や商品構成から見る限り、真の目標はコンビニエンスストアの業態であろう。

事実、コンビニに似た同社の手法は、一種のプラットフォーム戦略であると理解できる。

現在のluckin coffeeの強みは、短期間で知名度を上げた点にある。テイクアウト用コーヒーの「安さ+速さ」を武器に消費者の心をつかみ、同時に有効なユーザーデータも集積した。いったんブランドが消費者に認知されれば、企業のコアバリューは商品ではなくブランドそのものとなる。スマホメーカー「小米科技(シャオミ)」はその最たる例で、IT企業の典型的な「プラットフォーム思考」の成功例でもある。

プラットフォーム化により、オンライン上の顧客の流れを把握し、配送力の強化やユーザー心理の刺激へ応用し、新商品を増やし続けることで利益を上げる。この時初めて運営規模の大きさが生かされ、サプライヤーへの価格交渉力も高まり、さらなる「安さ+速さ」で顧客を増やし、リピーターを呼び続けることができる。

問題は、luckin coffeeが企業としてあまりに若すぎるという点だ。知名度アップに成功したとはいえ、そのコーヒーの味に対する評価はまちまちで、ブランドイメージも確立されておらず、顧客ロイヤルティも高いとはいえない。

今後、同社はプラットフォーム戦略に舵を切ると見られるが、最終的に利益を生めるかどうかは未知数だ。
(翻訳・愛玉)

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