中国発激安ティードリンク「蜜雪冰城」が上場へ。恐るべし収益力の秘密

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中国発激安ティードリンク「蜜雪冰城」が上場へ。恐るべし収益力の秘密

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ティードリンク・アイスクリーム店をチェーン展開する中国の「蜜雪冰城(Mixue Bingcheng)」が、深圳証券取引所のメインボード(A株)に上場を申請した。中国証券監督管理委員会(CRSC)の公式サイトで22日、申請が受理されたことが明らかになった。価格が安いことを売りに主に地方市場で大規模展開してきた蜜雪冰城だが、目論見書を見ると、驚くべき収益力を有していることがわかった。

2019年から2022年第1四半期(1〜3月)にかけての蜜雪冰城の売上高はそれぞれ25億6600万元(約510億円)、46億8000万元(約940億円)、103億5100万元(約2070億円)、24億3400万元(約490億円)と推移してきた。20年は前年比82.38%、21年は同121.18%の伸びを記録している。収益力に関してはさらに目覚ましい結果を出しており、2019年から2022年第1四半期にかけての当期純利益はそれぞれ4億4500万元(約90億円)、6億3200万元(約130億円)、19億1000万元(約380億円)、3億9000万元(約80億円)で、20年は前年比42.81%、21年は同203.09%もの伸びだった。

同じドリンク業界のある起業家によると、外食産業では平均的な利益率が5〜8%で、10%を超えられるケースは少ない。しかし、蜜雪冰城はその2〜3倍の水準を達成したという。

蜜雪冰城の目論見書より

利益率と鮮明な対比を成すのが蜜雪冰城の商品価格の安さだ。蜜雪冰城の商品の平均価格はティードリンク市場では最低水準の6〜8元(約120〜160円)。対して主なライバルの平均価格は10〜30元(約200〜600円)だ。また、蜜雪冰城の総店舗数は2万2000店で、2位の「古茗(Good Me)」(6000店)に大差をつけている。

中国のティードリンク業界は長らく活況を呈してきた。早くは「1點點(ALittle Tea)」「Coco都可(ココトカ)」などの台湾式ミルクティー、近年では「喜茶(HEYTEA)」「奈雪の茶(Nayuki)」「茶顔悦色」など独創的なニュースタイルのティードリンクと、市場の成長は目に見えて速い。これらの商品価格帯は15〜30元(約300〜600円)だ。なお、蜜雪冰城より一足早く上場した奈雪の茶は引き続きコロナ禍の影響を受けており、22年の中間決算によると、上半期の売上高は前年同期比3.8%減の20億4500万元(約410億円)で、調整後純損失は2億4900万元(約50億円)だった。

収益の大半はフランチャイズから吸い上げ

奈雪の茶が完全直営方式を採り、商品販売で収益を得ているのとは異なり、蜜雪冰城は直営店とフランチャイズ店の両方を運営している。

経営の核となっているのはフランチャイズ店だ。今年第1四半期時点で蜜雪冰城のフランチャイズ店は2万2229店、直営店は47店となっている。フランチャイズ店からの収益はロイヤルティだけではない。蜜雪冰城は食材、包装材、機器・設備、消耗品などをフランチャイズ店に販売したうえで、さらにロイヤルティや管理費、研修費などを徴収しているのだ。中でも食材と包装材の売り上げが多くを占め、これらが毎四半期の主要事業の売上高に占める割合は85%以上だ。

蜜雪冰城の近年の売上構成比(目論見書より)

蜜雪冰城は商品の原材料もすべて自社工場で生産している。目論見書で紹介された事業モデルによると、サプライチェーン川上にある乳製品・砂糖・植物性クリーミングパウダーなどの原材料は殺菌、調合、包装などを経て店舗へ送られる。固形飲料や濃縮飲料など常温保存できるものはコールドチェーンを使う必要がなく、店舗でのオペレーションもより均一化でき、物流コストも大幅に抑えられる。

蜜雪冰城が原材料を自社でまかなうようになったのは2012年からで、同年には飲料・食品メーカー「大咖国際食品」を設立している。14年には自社の物流センターも稼働させ、全国で送料無料とし、物流網を拡大させていった。

蜜雪冰城の自社工場「大咖国際食品」(筆者撮影)

蜜雪冰城が海外進出も始めている点にも要注目だ。

2018 年、ベトナムに初の海外店舗を開業し、現在ではベトナムの他にインドネシア・シンガポール・フィリピン・韓国・オーストラリア・マレーシアの7カ国で約1000店を出店。海外でも国内と同じく薄利多売戦略を展開している。
(翻訳・山下にか)

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