人が1日に必要な水の量は? 中国科学院などが解明

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【新華社深圳11月27日】中国科学院深圳先進技術研究院は25日、同院生物医薬・技術研究所エネルギー代謝・生殖研究センターのジョン・スピークマン(John Roger Speakman)首席科学者が約100の国際チームと共同で、人体が1日に必要とする水分量の予測式を導き出し、人間の水分要求量に関する規則性を明らかにしたと発表した。研究論文は25日、国際学術誌「サイエンス」に掲載された。

人体における水分の出入りの総量である体水分代謝回転は、摂取した水分と失われる水分を含み、人体が必要とする水分量を強く反映している。研究者はこれまで、人体の水分要求量を研究する際、ほとんど主観的なアンケート調査と実験室での生理学的研究に依存してきたが、サンプル数が少なく、評価方法は正確性を欠いていた。

一方、今回の研究は、生後8日の乳児から96歳の高齢者まで、26カ国5604人の被験者を対象とし、重水素希釈技術を用いて体水分代謝回転率を測定。体重や年齢、体組成、総エネルギー消費量、身体活動レベルなどの要素に加え、気候や緯度、高度、温度、湿度などの条件が体水分代謝回転率に及ぼす影響を研究した。

その結果、20~35歳の男性の体水分代謝回転は1日4.2リットル、30~60歳の女性は1日3.3リットルだとわかった。90代になると、体水分代謝回転は男女ともに1日約2.5リットルまで落ちる。

だが、体内の代謝と体表水の交換で必要な水分量の一部を補うことができるため、人が必要とする飲料水の量は体水分代謝回転より少なく、20代男性が必要とする飲料水は1日約1.5~1.8リットル、20代女性は1日約1.3~1.4リットルと推計された。

水分代謝回転率の研究から、研究者は人体の水分代謝回転率を予測する公式を導き出した。これにより、研究者は、人の基本的な生理指標と、生活する環境の平均温度や湿度を知ることで、その人が必要とする水分量を計算できる。

研究論文の共同筆頭著者である同院の張雪映(ちょう・せつえい)助理研究員は「研究は今後の飲料水と水分を多く含む食品の管理方法の制定、改善するのに重要な科学的根拠を提供した」と語った。

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