中国半導体ウエハー大手「TCL中環」、約1480億円で同業買収へ

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中国家電大手のTCL科技集団(TCL Technology)傘下で半導体ウエハー大手のTCL中環新能源科技(TCL Zhonghuan Renewable Energy Technology)は1月19日、子会社で半導体材料を手掛ける「中環領先半導体材料(Zhonghuan Advanced Semiconductor Materials)」の増資を通じて、同業の「鑫芯半導体科技」を買収する計画だと発表した。

中環領先の増資額は48億7500万元(約930億円)で、鑫芯の株主は保有する同社株100%を中環領先の増資に充てる。取引対価は77億5698万3000元(約1480億円)だという。

鑫芯は2017年9月に設立され、20年10月に8インチと12インチの半導体ウエハーの製造を開始した。現在の月産能力はそれぞれ5万枚となっている。12インチウエハーについては、中国本土、台湾、シンガポール、日本、韓国および米国に主要取引先を抱え、長期受注契約を交わしている。

監査報告書によると、同社の21年の売上高は1億6800万元(約32億円)、純損失は2億7000万元(約52億円)。22年1~10月の売上高は1億6100万元(約31億円)、純損失は5億300万元(約96億円)だった。

半導体大手は現在、経営基盤の強化と市場シェアの拡大に向け、同業あるいは関連事業を手掛ける企業の買収を進めている。22年は、米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が同業の米ザイリンクスを、米インテルがイスラエルの半導体受託生産会社タワーセミコンダクターを、米ブロードコムがクラウド関連大手のヴイエムウェア(VMウェア)を買収している。

*23年1月23日のレート(1元=約19.2円)で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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