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中国上海市で開催中の第20回上海国際自動車工業展覧会(上海国際モーターショー、18~27日)は、日本の自動車メーカーが中国向けの生産・販売戦略を示す重要な場となっている。
各社とも中国で注目される電気自動車(EV)の流れに焦点を当てており、トヨタ自動車はバッテリーEV(BEV)の「bZ」シリーズ、ホンダはEVの「e:N(イーエヌ)」シリーズの新車種をそれぞれ公開。日産は中国市場に合わせた多目的スポーツ車(SUV)の新型EVを重点に据えた。
4月に就任したばかりのトヨタ自動車の佐藤恒治社長兼最高経営責任者(CEO)はモーターショーに寄せたビデオメッセージで、電動化の流れに沿って変革を進める日本メーカーの誠意を表明。現在の自動車産業において中国の電動化とスマート化は市場の最先端に位置していると指摘し、モビリティカンパニーを目指すトヨタにとって中国での取り組みは非常に重要な意義を持ち、同社の変革を導くとの考えを示した。
佐藤氏は、カーボンニュートラルに基づくあらゆる選択肢を提供し、EVの普及を進めていくとも説明。重要な選択肢の一つであるBEVについては、パートナーと共に中国専用BEVの開発を加速させ、製品ラインアップを速やかに拡大すると表明した。水素エネルギー社会の実現については、志を共にするパートナーと連携し、商用車を中心に水素エネルギーの応用拡大に努めるとした。
自ら上海に赴いた同社の中嶋裕樹副社長兼最高技術責任者(CTO)は「市内を見て回り、百聞は一見にしかずだと感じた」と述べ、現在の自動車産業で中国市場は電動化やスマート化の最前列にあるとの認識を示した。
「中国が世界最大の自動車市場であることは承知しているが、改めてブランドの多さと新エネルギー車(NEV)の多さを感じた」とも述べ、「さまざまな純電気自動車に試乗し、従来とまったく異なる運転席のデザインや音声認識、車内エンターテインメントシステム、ADAS(先進運転支援システム)といった自動運転技術などを直接体験した。先進的な運転性能と乗り心地に対する中国消費者の追求の高さがよく理解できた」との感想を示した。上海で得た実感を中国消費者向けの研究開発に反映させたいと語り、中国市場では謙虚に学ぶ姿勢で関係を広げ、現地消費者の声に丁寧に耳を傾ける必要があるとの考えを示した。(新華社上海)
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