【動画】事前のトレーニング不要、口頭指示だけで動く中国のAIロボット登場 まずスーパーの売り場に投入

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【動画】事前のトレーニング不要、口頭指示だけで動く中国のAIロボット登場 まずスーパーの売り場に投入

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中国のAIスタートアップ企業「雅可比機器人(Jacobi.ai)」がシードラウンドで資金調達を実施した。設立わずか4カ月での資金調達となった。出資には、中国IT大手バイドゥ(百度)の元COOやスタートアップ支援Yコンビネーター中国のCEOを務めた陸奇氏も参加したことがわかった。

雅可比機器人は2023年4月に設立され、人の脳が学習したり物事を理解したりする方法を模倣する技術に注力している。これにより、ロボットは口頭で、あるいはテキストで伝えられたことを理解・分析してタスクを実行できる。

同社は、スーパーマーケット向けのソリューションとしてAI搭載のロボットを開発している。すでに「エンボディドAI(身体性を持つAI)」ソリューションを開発済みで、トレーニングを一切していないロボットでも口頭指示で、商品の仕分けや品出しなどのタスクが実行できるという。

 

人とロボットとのインタラクションについても、人の脳の学習方法や理解力を模倣させることで、ロボットのインテリジェント化のレベルと汎化能力を高めている。

この技術「J-Mind」は大規模言語モデル(LLM)とマシンビジョンを組み合わせることで、いかなるトレーニングも施していないロボットが能動的に観察し、言語によるコミュニケーションをとって、自身が置かれた環境やタスクを推理・分析し、ロボットに内蔵されたアクションライブラリーを通じてタスクを実行するという自律性を物理世界で発揮する。

前述の「エンボディドAI」ソリューションは、商品整理・品出し・仕分けなど、人件費がかかり、標準化しにくい反復作業の悩みを解決する。

同社が公開している製品デモンストレーションを見ると、例えば品出し作業では、従業員が口頭で「陳列棚のスプライトが足りなくなったから補充して」と伝えるだけで、ロボットの思考を司る同社独自のクラウドプラットフォーム「J-Mind」が指示内容を推理してタスクを細分化し、ロボットが実行できる行動コマンドを生成する。

 

商品補充が必要な陳列棚の前まで自動で移動すると、ロボットは陳列状態を効率よく確認し、空いた場所に商品を置く。商品と商品の間隔も正確にとり、商品補充と整理を自動で済ませ、問題発見から解決までのプロセスを完結させる。

雅可比機器人のコアメンバーのほとんどは米カーネギーメロン大学ロボット工学研究所の出身で、AIやロボット開発に長年取り組み、実践経験も豊富だ。創業者でCEOの邱迪聡氏もカーネギーメロン大ロボット工学研究所を卒業後、8年以上にわたりAIやロボットについて研究や実践経験を積み重ねてきた。米航空宇宙局(NASA)の火星探査車開発やレベル4自動運転技術の開発、屋内外用ロボット開発に携わった経験がある。共同創業者の梁俊衛氏もカーネギーメロン大で博士号を取得後、インターン研究員として米グーグルのAI部門「Google AI」に、シニア研究員として中国IT大手テンセントの画像系AI開発部門「騰訊優図実験室(Tencet Youtu Lab)」に勤め、現在は香港科技大学のAI学域で助教、コンピューター科学・工学学科で客員助教を務める。

(翻訳・山下にか)

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