中国、健康食品市場に熱視線 高齢化と若者の健康志向が追い風に

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中国の健康食品市場ではここ数年、若者による消費が盛り上がり、成長を支える新たな力となっている。人口の高齢化や若者の健康志向を追い風に健康食品業界は力強く成長し、消費の多様化は各セクターの急成長をけん引している。

新華社傘下のネットメディア「新華網」、健康食品メーカー湯臣倍健(バイヘルス)、ネット通販大手の京東集団(JDドットコム)傘下で医薬品のネット販売などを手掛ける京東健康(JDヘルス)が2022年に共同発表した報告書「Z世代(1995年以降生まれの若年層)栄養消費傾向報告」によると、18~35歳の消費者はヘルスケア・養生消費層の83.7%を占める。シンクタンク庫潤数拠(KuRunData)によると、健康食品を購入している「90後」(1990年代生まれ)世代の多くは2~3種類の健康食品を毎日摂取し、毎月の支出額が200元(1元=約20円)を超える人は約7割を占める。

中国社会科学院工業経済研究所の食品薬品産業発展・監督管理研究センターの張永建主任は、新型コロナウイルスが流行したことで、人々が自らの健康を以前より重視するようになったと指摘した。報道によると、健康食品の検索数はここ数年で顕著に増えている。ますます多くの消費者が健康食品に関心を持ち、詳しい情報を知りたがっていることの証左と言える。

ドイツ・バイエル健康商品部門の中国栄養品事業担当、顧暁娟氏は「中国の消費者の健康意識はますます高まり、特に若い世代が親世代より早く健康に目覚めている」と語る。より栄養に富んだ健康的な生活を送りたいという若者の意欲は非常に高いという。

新世代の消費層の台頭と消費意識の転換が需要の拡大をけん引している。証券会社の万聯証券の研究報告書によると、健康食品セクターの上場会社の1~3月の合計売上高は前年同期比33.6%増の48億8900万元、純利益は44.2%増の11億6200万元だった。

調査会社の欧睿数拠(oIBP)によると、22年のビタミン・サプリメントの小売売上高は約2001億元で、新型コロナ流行前の1670億元から19.8%増え、13年の997億元から2倍に増加した。

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(新華社北京)

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