中国のオンライン自動車サービス大手「途虎養車」、香港上場へ テンセントやゴールドマンが出資

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カーメンテナンスなど中国でオンライン自動車サービスを手掛ける「途虎養車(Tuhu)」がこのほど香港証券取引所のヒアリングを終えて書類を開示し、間もなくメインボードに上場することが分かった。ゴールドマン・サックス、中国国際金融(CICC)、バンク・オブ・アメリカ、スイス大手銀UBSが共同で推薦人を務める。独立系自動車アフターマーケットで香港株式市場への上場第一号になるかもしれない。

2011年に設立された途虎養車は、自動車製品の正規品を透明性の高い価格で販売するECプラットフォームとしてスタートした。後に技術者の常駐する店舗ネットワークを展開し、店内で高品質かつ標準化されたサービスを提供するようになった。さらに、自動車部品サプライヤーと直接提携し、サプライチェーンや物流システムを活用して割安価格で正規品を販売している。このようにして途虎養車は車のオーナー、サプライヤー、店舗などとつながる自動車サービスのプラットフォームを構築した。

途虎養車のビジネスモデルは、一方でデジタル管理システムを活用して実店舗を効率的に管理し、サービスの質を確保することで顧客のプラットフォームに対する信頼を高め、ユーザーの増加につなげている。他方でサプライチェーン企業との協力関係を最適化することで仕入価格をより安く抑え、正規品を安く顧客に提供している。ユーザーの増加に伴って提携する店舗も増え、サービスネットワークが拡大している。

途虎養車は2023年6月30日時点で直営店が161店舗、加盟工場は4968店舗、提携店舗は2万13店舗、登録ユーザーは約1億500万人だ。利用者は23年6月30日までの12カ月間で1800万人増加した。マンスリーアクティブユーザーは23年上半期に平均990万人だった。

中国コンサル企業・灼識諮詢(China Insights Consultancy)のリポートによると、2022年売上高および22年12月31日時点の自動車サービス店舗数を基に計算した場合、途虎養車はオンラインとオフラインを一体化した自動車サービスプラットフォームとして中国をリードする存在であり、独立系の自動車サービスプラットフォームでは中国最大級だ。

財務データを見ると、売上高は2019年が70億4000万元(約1400億円)、20年が87億5300万元(約1800億円)、21年が117億2400万元(約2340億円)、22年が115億4700万元(約2300億円)だった。23年上半期の売上高は前年同期の55億元(約1100億円)から19.3%増加して65億元(約1300億円)だった。

注目すべきことに2023年上半期には黒字転換し、調整後の純利益が2億1400万元(約40億円)となった。前年同期は調整後の純損失が4億1300万元(約80億円)だった。粗利益率も今年上半期は前年同期の16.2%から6ポイント上昇して24.2%になった。

同社はこれまでテンセント、セコイア・キャピタル・チャイナ(紅杉資本中国基金)、中国のIT大手バイドゥ(百度)、中国第一汽車集団(China FAW Group)、米ゴールドマン・サックス・グループを始め数十社の著名機関から資金を調達している。

目論見書によると、IPOで得た資金はサプライチェーンの能力向上、研究開発、店舗ネットワークの拡大などに充てるという。

作者:IPO早知道(WeChat公式ID:ipozaozhidao)、Stone Jin

(翻訳・36Kr Japan編集部)

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