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中国が掲げる脱炭素目標「双炭」(CO2排出量の2030年までの減少転換、60年までの実質ゼロ)が9月22日、発表から3周年を迎えた。中国はこの3年間で、「双炭」の実現に向けた取り組みを積極的かつ着実に推進し、エネルギー革命を大いに促し、産業のグリーン(環境配慮型)化、低炭素化を推し進め、グリーンなライフスタイルを提唱し、経済社会の全面的なグリーン化を推進してきた。主な成果は次の通り。
エネルギーのグリーン化、低炭素化を着実に推進した。石炭火力発電ユニットのうち、省エネ・二酸化炭素(CO2)排出削減改造、柔軟性改造、熱供給改造が行われた設備の容量は累計5億2千万キロワット以上に上った。全国の再生可能エネルギー設備容量は13億キロワットを超え、火力発電を上回るという歴史的な出来事を実現した。石炭、石油、天然ガス、原子力および再生可能エネルギーによる「多輪駆動」型エネルギー供給保障システムの構築が推進された。
産業構造の最適化、高度化が進んだ。粗鋼生産量を科学的に抑え、「第14次5カ年規画(十四五、2021~25年)」期間に入ってから生産量を4千万トン以上減らした。戦略的新興産業の発展に力を入れ、新規プロジェクトのCO2排出量を厳格に制限し、エネルギー消費量と排出量が多く、低レベルのプロジェクトの盲目的な発展を断固として抑制した。
重点分野のグリーン・低炭素発展で顕著な成果を収めた。22年の新規建築物に占めるグリーンビルディングの割合は面積ベースで91.2%と、第13次5カ年計画(十三五、2016~20年)期間末時点の77.0%から上昇した。既存建築物のグリーン・低炭素改造も推進され、都市部の民間建築物に占める省エネ建築物の割合は面積ベースで約65.0%となった。1~8月の新エネルギー車(NEV)の生産台数は前年同期比36.9%増の543万4千台、販売台数は39.2%増の537万4千台に達した。
生態系におけるカーボンシンク(CO2吸収源)の拡大が着実に進んだ。「十四五」期間に入ってから完了した国土緑化面積は666万6667ヘクタールを超え、森林被覆率は24.0%となり、森林資源の増加が世界最多、世界最速の国となった。
エネルギー消費量に対する二酸化炭素(CO2)排出量を示す炭素強度は05年より48.4%低下し、第1段階の国が決定する貢献(NDC)目標を超過達成した。「十四五」期間前半の21~22年には炭素強度がさらに4.6%下がり、省エネ・CO2排出削減の顕著な効果がみられた。(新華社北京)
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