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水素を使った燃料電池システムを開発する「協氫(上海)新能源科技(Shanghai HITS hydrogen power technology)」が、プレシリーズAで泉為科技(Quanwei Technology)などから数千万元(数億~十数億円)を調達した。調達資金は主に小型空冷式燃料電池生産ラインの建設、膜電極やカーボンペーパーなど材料の開発に充てられる。
協氫新能源は小型空冷式燃料電池システムのサプライヤーとして、世界トップを目指している。中国では最初に小型空冷式燃料電池システムとバイク用小型燃料電池を発明した。
商用車や乗用車の燃料電池とは異なり、同社の小型空冷式燃料電池は主にバイク、ドローン、モバイルバッテリー、プレジャーボート、無人配送トラックなどへの活用を想定しており、水素ドローン、燃料電池バイク、水素エネルギーモバイルバッテリーの商用化も進めている。
中国政府の炭素排出削減目標とエネルギー転換によって、中国の水素エネルギー産業は急成長を遂げている。中国水素エネルギー連盟の予測によると、中国の水素エネルギー産業の生産高は2025年までに1兆元(約20兆円)、35年までに5兆元(約100兆円)に上る見込みだ。
1兆元(約20兆円)規模が見込まれる水素エネルギー市場では、燃料電池が水素エネルギー産業化の中心的な存在となっており、競争が日増しに激しくなっている。多くの燃料電池メーカーは製品の性能を改良するため、研究開発への投資を強化し続けている。
協氫新能源の強みは豊富な技術と研究開発力だ。会長の田丙倫氏によると、同社の技術チームは2003年に第1世代のバイク用小型燃料電池を開発し、ゼロから空冷式電池技術を確立した。小型燃料電池分野をリードする研究開発基盤と特許を有し、特許申請件数は100件を超えている。
小型燃料電池技術は絶えず改良を進めており、すでに第3世代まで進化した。バイクおよびドローン用の第3世代燃料電池コア技術は第2世代に比べ、電池の出力密度が30%、電池寿命が2倍以上向上し、コストは30%減少したという。
チーフサイエンティストも兼任する田会長は、小型で発電効率が高く、材料コストも低い第4世代燃料電池の発表を予定していることを明らかにした。同社は膜電極、カーボンペーパー、触媒などの独自開発と生産を通じて、小型燃料電池スタックの整合性と効率の向上を図っている。また材料のさらなる開発により、電池スタックの製造コストを継続的に下げている。
製品のタイプはさまざまだ。バイク用電池の「麒麟HITS-350」「麒麟HITS-500」などは水素利用率が97%、発電効率が55%、5000時間以上の安定した稼働が可能。ドローン用燃料電池システムでは2.6キロワットの燃料電池などを展開し、航続時間は3時間に上る。
同社は大手自動車メーカー3社と提携しており、シェアサービス向けのバイクを中心に、350~500ワットの電池スタックを搭載したプロトタイプも顧客に提供している。8月には電動バイクを手がける台鈴集団(TAILG Technology)と共に世界水素エネルギー・燃料電池産業博覧会で、空冷式燃料電池を搭載したシェアサービス用バイクを発表した。350ワット燃料電池の重さはわずか500グラムでリチウムイオン電池より60%軽く、発電効率は55%に達し、業界をリードする技術水準を実現した。燃料電池搭載のシェアバイクは航続距離が長く、低温にも強くて劣化が少ないなどの特長があり、広範囲での活用が見込まれる。
また、産業用ドローンの中国トップ企業とも提携しており、プロトタイプが警察、電力、漁業、配送などの分野で使われる見通しだ。
(翻訳・大谷晶洋)
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