OYOもコーヒービジネスに参入 luckin coffeeとスタバが育てたコーヒー市場に食い込めるか

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ホテル業界のLuckin Coffee(瑞幸咖啡、以下Luckin)と言われているOYOが、本格的にコーヒービジネスに参入し、Luckinとスターバックスの2強に迫っている。

ITメディア「新浪科技(tech.sina)」の報道によると、OYOホテルは陝西省西安市に自社のコーヒーブランド「芬然咖啡(フェンランカフェ、以下芬然)」1号店をオープンさせた。ショップの立地はホテルネットワークによって蓄積されたデータを活用し、さまざまな地域の流動人口やホテルの条件を考慮した上で決める。コーヒーショップでは自動コーヒーマシンを採用しており、コーヒー豆などの原料はOYOホテルが調達し、コーヒーはホテルのフロントデスクで提供される。

芬然はOYOホテル内で運営されるため、初期投資と運営コストは同じタイプのコーヒーショップよりも低く抑えられる。ホテルの空きスペースを有効活用し、ホテルのオーナーに収益をもたらすことができる。

芬然が1号店オープンの地を西安にきめたた理由は何か。考えられるのは、OYOは9月9日に2.0モデル契約(加盟ホテルに最低収益保証制度を導入)ホテルが3,000軒を超えたと発表しており、同契約ホテル数が最初に100軒を突破した都市が西安だったことである。

既存の小規模ホテルをフランチャイズ化するビジネスモデルで注目を集めているOYOは、低価格路線でフランチャイズ加盟料を徴収せずに、中国では「3時間で1軒」の速度で拡大している。公式データによると、OYOは中国の300以上の都市に1万3000軒のホテルを展開し、客室数は59万室に達し、中国で2番目に大きいホテルチェーンに成長している。

事業拡大のために、投資を惜しまない点において、OYOとLuckinは全く同じである。コーヒーショップの立地において、2社ともデータを重視している。Luckinのデータはオンライン注文によって生成されたものである。一方、OYOのデータはオフラインのホテルネットワークによって蓄積されたものである。しかし、OYOの芬然の主な消費シーンはオフラインのホテル内であり、オンライン注文および店舗注文に頼るLuckinよりも収益性が高いとされる。一方、Luckinの10万元(約150万円)以上する高価な機器と異なり、芬然は安価な自動コーヒーマシンを採用しており、店舗の人件費と設備投資を大幅に節約できる。

コーヒーショップ関連では、シノペック(中国石油化工集団)のガソリンスタンドに新たなコーヒーブランドが登場し注目を集めている一方、ホテル内のカフェショップも目新しいことではなくなっている。2017年には、中国最大のホテルチェーン「華住酒店集団(Huazhu Hotels Group)」がホテルのフロントデスクに少し改装を加えカフェショップ「niiice café」として立ち上げた。ショップの投資費用は3万元(約45万円)以下で、粗利益率は65%に達している。全国平均店舗の月商は5000〜6000元(約7万5000円~9万円)、顧客の60%〜70%はホテルの宿泊客である。また、国内で最高のコーヒー文化とホテルを組み合わせた最初のホテルブランドとして知られる「喆啡酒店(James Joyce Coffetel)」は北京、天津、成都、西安などの都市に200以上のホテルを展開している。
(翻訳・桃紅柳緑)

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