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香港に本社を置く調査会社、カウンターポイントリサーチはこのほど、中国スマートフォン市場の今年第3四半期(7~9月)の販売台数は前年同期比で3%減少したが、減少幅は前年同期より縮小し、減少が底を打ち始めているとする報告書を発表した。
メーカー別で最も伸びたのは華為技術(ファーウェイ)。新型チップ「麒麟(Kirin)9000S」を搭載した「Mate 60シリーズ」を武器に出荷台数を37%増やし、市場シェアを5位の14%に引き上げた。
売れ行きはメーカー別で明暗が分かれ、順位も入れ替わっている。vivo(ビボ)とOPPO(オッポ)の失速で、首位には栄耀(Honor)が躍り出た。新モデルの「HONOR X50」と「HONOR 90」が好調で、市場シェアを18.3%に高めた。小米集団(シャオミ)も「Redmi K」や「Note」が効果的な値下げで出荷台数を増やし、シェアを高めた。
同社アナリストのアリシア・ゴン氏は「栄耀と小米は販売業者と消費者に購入しやすいミドルレンジの製品を提供し、市場の下向き圧力の相殺を図った。結果が示すように、この戦略は大きく功を奏した」と分析した。
OPPO、vivo、米アップルの販売台数は軒並み2桁の減少となった。アナリストによると、販売チャンネルでの値下げが早すぎ、公式価格の調整が間に合わなかったと同時に、発売直後も盛り上がりを欠き、マーケティングの力の入れ具合でも栄耀や小米に及ばなかったことが響いた。
報告書は第4四半期(10~12月)について、折り畳みスマホの販売が引き続き増加するとの見方を示した。縦型折り畳みスマホでは「OPPO Find N2 Flip」のヒットが続き、大画面折り畳みスマホでは「HONOR Magic V2」の売れ行きが際立つとした。通年の業績を押し上げるため、各社とも販売のラストスパートに入っている。(新華社北京)
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