5G非対応、ソニーのXperia 5がひっそりと発売

36Kr Japan | 中国No.1スタートアップメディア日本版

中国最大のタートアップメディア、36Krの日本版です。先端企業の技術開発、業務提携、ファイナンス状況など中国の「今」を現地から届けるとともに、日本人向けの解説などのオリジナル記事を発信します。36Kr日本版を見れば、中国が分かります。

マーケティング注目記事編集部お勧め記事

5G非対応、ソニーのXperia 5がひっそりと発売

続きを読む

先週、中国のスマホ市場は白熱していた。

ファーウェイ、シャオミ、「OPPO(オッポ)」系列のインド市場向けブランド「realme」などが相次いで新機種を発売し、それに先立ってアップルやOPPOも新機種を発売していたからだ。

この新機種発売ラッシュの中、ソニーの「Xperia 5」中国モデルは公式サイトでひっそりと予約販売を開始した。価格は5399元(約8万1000円)と、ハイエンドモデルの価格帯だ。同機種は今月5日、独ベルリンで開催された「国際コンシューマー・エレクトロニクス展(IFA)」で発表され、このたび同社のフラッグシップレンジに加わった。

しかしスペックにおいてXperia 5は他のアンドロイド端末に水をあけられている。一部のハードウェアは同世代のミドルレンジ機種にも劣り、話題性の面でも30万円という販売価格で注目を浴びたシャオミの「MIX Alpha」のような強烈なインパクトを与えることはできていない。

Xperia 5のSoCは米クアルコムの「Snapdragon 855」を使用しているが、シャオミの最新機種「9 Pro」は「Snapdragon 855  Plus」とクアルコムの5Gモデム「Snapdragon X50」を組み合わせて使用していることから、5G対応という点でもソニーが同機種に力を入れていないことは明らかだ。5399元(約8万1000円)という販売価格ではシャオミや中国のスマートフォン大手「vivo」に対して優位性を感じない。

Xperia 5はディスプレイとバッテリーにおいても目立った特徴は無い。他のブランドのように限界までフルスクリーンを求めることはせず、依然としてソニー従来のアスペクト比21:9を採用。解像度は1080×2520で、シャオミ9 Proより若干優れているものの、ファーウェイの「Mate 30」の2340 x 1080には引けを取る。バッテリー容量は3140mAhで、こちらもシャオミ9 Proの4000mAhには及ばない。

Xperia 5のカメラ機能はトリプルカメラを採用し、平均1200万画素でiPhone11と同等だ。カメラは本来、ソニー製品のセールスポイントだった。しかし社内の縦割り構造が影響し、最新のカメラ技術はカメラ製品のみで利用され、スマホでは目立ったパフォーマンスはない。

今年6月、平井一夫氏の会長退任に先立って社内では組織再編が行われ、カメラ事業とスマホ事業が統合されたが、Xperia 5のカメラを見る限り、事業統合のメリットはまだ表れていないようだ。

目立った新技術がないことや5000元(約8万円)を超える価格設定からもXperia 5が中国国内のスマホ市場でシェアを伸ばす可能性は低い。ソニーのスマホは世界シェアでも過去最高だった2007年の9%から今では1%未満まで落ち込んでおり、今年第2四半期は日本市場においても上位5位に留まることができなかった。現状では立て直しは難しい。

以前、ソニーがスマホ事業を売却するという噂があった。しかし今年の組織再編と同社の公式発表などからすると、ソニーはスマホ事業をテレビゲーム事業と同様に重視しているようだ。そのため販売台数がどうであれスマホの開発を続けるだろう。

しかしスマホ事業のマーケティングは見直す必要があるだろう。業界の新しい流れに目を向ける必要がある。
(翻訳・山口幸子)

※本記事は公開後すこし編集された。

関連キーワード

メールアドレスを登録して中国最新情報入手