トヨタ、中国消費者に適した電動化・スマート化を推進

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トヨタ自動車の中国法人、豊田汽車(中国)投資の董長征高級執行副総経理はこのほど、海南省海口市で開かれた「世界新エネルギー車(NEV)大会」で、中国企業と研究開発や生産での協力を強化し、中国市場に適した電動化・スマート化製品の開発に力を入れる考えを明らかにした。
 
董氏は、中国では大型トラックが今後の二酸化炭素(CO2)排出削減の重点になると予想する。商用車の比率は中国全体の12%にとどまるがCO2排出量は45~50%を占め、うち大型トラックが大きな割合を占めていると指摘。大型トラックは主に長距離輸送や幹線輸送に使われることから、水素エネルギー技術はこの方面で大きな需要が見込まれるとした上で「トヨタは引き続き乗用車分野で水素燃料電池車(FCEV)を推進していくが、中国市場では今後、商用車に軸足を移していくだろう」と述べた。
 
トヨタは2020年に水素燃料電池を手がける中国の北京億華通科技、自動車大手の中国第一汽車、東風汽車集団、北京汽車集団、広州汽車集団の5社と合弁で商用車向け燃料電池システムの研究開発会社を設立。21年に燃料電池システムの生産会社を億華通と立ち上げた。9日まで3日間開かれた世界新エネ車大会では、技術展示エリアに「クラウン」ブランドの最新の水素燃料電池車を出展した。
 
トヨタは、30年に「トヨタ」と「レクサス」ブランドのバッテリー式電気自動車の世界販売台数を350万台に引き上げると宣言している。35年にはレクサスブランドを全面的に電動化する。
 
董氏は「中国市場が今後、重要な役割を果たす」ことを見据え、8月に江蘇省常熟市の研究開発センターを「豊田知能電動車研究開発センター」に改称したと説明。同センターは世界的な研究開発体系と切り離し、中国の消費者に適したスマート化・電動化製品の開発に専念していくと語った。
 
自動運転の分野では、スマート運転支援システム「T-Pilot」を全シリーズに搭載。4年前には中国のスタートアップ「小馬智行(ポニー・エーアイ)」と自動運転「レベル4」に対応する車両の開発で協業を始め、現在は自動運転タクシーの商用化に向け、北京、上海、広州、深圳各市で試験運行を実施している。
 
トヨタのハイブリッド車は中国市場でこれまでに約250万台売れ、CO2排出量を約2千万トン削減している。(新華社海口)

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