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中国でここ数年、宇宙科学の体験や学びを目的とする「宇宙文化観光」が人気を集めている。火星探査車「祝融号」の火星着陸や有人宇宙ステーションの完成など宇宙事業の発展に伴い、宇宙に関心を持つ人が増加。天体観測や宇宙生活体験などが楽しめる施設に大勢の観光客が訪れている。
甘粛省金昌市にある「火星1号基地」は火星を模したロケーションが広がり、火星に行ったような体験ができる観光スポット。観光客は体験学習ツアーや宇宙愛好家、親子連れの団体が中心で、今年の夏休みには3万人以上が訪れた。同市は国内の重要なニッケル鉱区の一つ。ニッケルは航空・宇宙事業で幅広く利用されている。
一部の宇宙愛好家は、宇宙をテーマとする観光地や施設を訪れるだけでなく、ロケットの打ち上げを見るために発射場まで足を運んでいる。
酒泉衛星発射センターは中国で最も早く建設され、最も規模が大きいロケット発射場で、国内で唯一、有人ロケットの打ち上げを担う。毎年7~10月が観光シーズンで、運が良ければロケットの打ち上げを見ることも可能。「宇宙観光ブーム」は地域の発展に一役買っている。
中国で4番目に広い砂漠であるトングリ砂漠の奥地には、望遠鏡を通じて星空の美しさを堪能できる天体観測地がある。天体観測と観光を特色とする砂漠の観光地「摘星小鎮」で、同省武威市民勤県に2020年にオープンした。今年の中秋節・国慶節連休期間(9月29日~10月6日)も大勢の観光客が訪れ、宇宙文化観光の潜在力の高さを見せた。オープン以来の観光収入は1千万元(1元=約20円)を超える。
甘粛省文化・観光庁は今後の計画について、宇宙観光などテーマ観光に力を入れ、旅行ルートの開発を進め、観光商品の供給とサービスの充実を図っていくとしている。(新華社蘭州)
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