中国の調査会社・胡潤研究院が3月25日、2024年版の世界富豪番付（1月15日時点の資産で算出）を発表した。73カ国の2435社から資産10億ドル（約1500億円）以上の企業家3279人がランクインした。昨年の3112人から5％増え、総資産は9％増加した。中国勢は814人で世界最多となった。

世界ランキングでは、米テスラのイーロン・マスク氏がここ4年で3回目の1位となった。マスク氏の資産は1兆6700億元（約35兆円）で、昨年より5300億元（約11兆円）増加した。テスラ株の急騰が主な要因となった。

中国ランキングでは、飲料水メーカー「農夫山泉（Nongfu Spring）」の鍾睒睒氏が4年連続の1位となった。世界ランキングでは21位だった。鍾氏の資産は4500億元（約9兆5000億円）で、昨年より9％減少した。

テンセントの馬化騰（ポニー・マー）氏は3位、バイトダンスの張一鳴氏は4位に入った。アリババグループ創業者の馬雲（ジャック・マー）氏とその家族は11位とトップ10から陥落した。資産は1500億元（約3兆2000億円）で、昨年より16％減少した。

注目は、中国2位に急浮上した電子商取引（EC）大手「拼多多（Pinduoduo）」の創業者・黄崢氏で、資産を昨年より71％増やして3850億元（約8兆円）とし、今年中国で最も資産を増やした企業家となった。世界ランキングでは24位だった。

拼多多は、越境EC事業「Temu（ティームー）」が急成長したことで、昨年6月には70ドル（約1万1000円）だった株価が同年末には146ドル（約2万2000円）に急騰。現在は116ドル（約1万8000円）前後に戻っている。

中国格安EC・拼多多、時価総額が一時アリババ超え、Temuが第二の柱に

＊2024年3月31日のレート（1元＝約21円　1ドル＝約151円）で計算しています。

（36Kr Japan編集部）